No. 00072
DATE: 1998/09/16 00:49:33
NAME: アーディ
SUBJECT: ちょっとしたコト
ちょうどあの時もいつものように仕事してたんだ、俺。
え?仕事?港での荷運び。
・・・悪かったな、情けない仕事で。
ガーディンの奴が上手く仕事が取れないおかげでこうして俺が毎日こつこつ二人分の生活費稼いでんだ。
そうそう、それでさ、入港してきた船の荷物積み卸ししていたとき。
その船から妙な馬車が下りてきたんだ。
外見は普通の幌馬車。荷物からみるに穀物商のものだろうな。
でもその馬車の底・・・あれ、多分隠しで物入れ作ってあると思うんだけど・・・そっからがさがさ音がするんだ。
俺も最初は気のせいかと思ったんだけど、耳を澄ましてみたら馬車の底をこつこつたたいてる音まで聞こえてくる。
気になったんで近づいてみたら・・・あからさまだったのが悪かったんだな、御者が気づいて馬車を急発進させやがった。
俺は急に方向転換した馬車に巻き込まれそうになったんで、よけた勢い余ってそこにあった荷物に激突。いやあ、あれがなかったら海に落ちてたな。
それで結局見送るしかできなかったんだけど、馬車はそのまま猫目通りの方に向かって走っていった。
あからさまに怪しいけど・・・あれ、いったい何だったんだ?