No. 00073
DATE: 1998/09/16 14:46:35
NAME: ルフィス
SUBJECT: ・・・噂、そして、想像・・・
「おい、聞いたか?きままに亭にいる神官戦士の噂!」
ここはオランの常闇通りの一角にある酒場の中。隣のテーブルではいつぞやの『セリカは実はホモ説』を語っていた男2人組みが喋っている。
「カール・クレンツってチャ=ザの神官戦士が結婚するらしいぜ」
「カールさんがか!あの人には以前世話になったが・・・そうか結婚するのかぁ〜」
(なんだ・・・その話か・・・デマとも知らずに・・・)
「相手はカルナって絶世の美女らしいぜ。奥ゆかしく、貞淑で、優しくて、しかも良家のお嬢様らしい」
「カールさん、羨ましいっ!」
(・・・カルナ?オレの記憶が正しければ美人は合ってるが、武器マニアで、いつもクレインクィンを持っていたような気が・・・・・・まぁ、いいか・・・)
オレはハーブティーを口に含み、ゆっくりと呑み込む。
「後でチャ=ザ神殿に御祝儀でも持って行くか?」
「おっ、そいつはいい考えだ!」
(おいおい・・・噂が噂で済まなくなるぞ・・・後で止めるか・・・)
「でもなぁ〜。ここだけの話、『出来ちゃった結婚』って話だ・・・」
「本当かよ!?カールさんも隅に置けないなぁ・・・」
(・・・噂には尾鰭がつくとは本当みたいだな・・・)
「子供の名前はルフィスって言うんだとよ」
(やれやれ・・・こんな所にまで・・・オレはカールの子供じゃないぜ・・・)
「男の子か?それとも、女の子か?」
(男だよ・・・カールの子供じゃないが・・・)
「女の子だ」
(な、なにーーー!!)
「俺の友人が見たから間違いない」
(そ、その友人を連れて来い!一体、誰を見たんだ!!)
「かわいいフリルのついたベビーウェアを着てたらしい。で、カールって奴が『パパでしゅよ〜』ってあやしてたってよ」
思わず、フリルのついたベビーウェアを着たオレをカールが抱っこして、『パパでしゅよ〜。どうちましたか〜』っとあやす光景を想像してしまった。
次の瞬間、オレの意識はどこかへ旅立って行った・・・
後日、チャ=ザ神殿にカール・クレンツ宛てに御祝儀と称して2000ガメルの大金が2人組みの男によって届けられたらしい(笑)