No. 00091
DATE: 1998/11/02 02:03:57
NAME: ハースニール
SUBJECT: 放浪者の歌
旅は不思議なものだ。
出会いがあれば別れもある。当然の事であり、それがまた理不尽な事でもある。
運命と言うものもいる。
だが俺は運命を信じてはいない。
が、信じない根拠なんてものは何処にも無い。そんなものだろう。
オランで出会った者たちがいた。
良い奴等だった。
だが、それならば何故出ていったのか?
さぁ?正直判らない。ただ、ここが終点じゃないと思っただけだ。
俺にはまだ見ていない街、見ていない村、見ていない人、見ていない遺跡…まだまだある。
終わりも見えない事だが、歩みは止まるものではない。
そんなものだろう。
今、イストンの街を出た。
もうすぐアノスを後にする。
ここで出会った者もいた。だが、出会いは別れの始まりだ。
悲しくはない。何故か?
生きていればいつかは会えるだろうから。死んだらどうするか?そんな事を考えて生きていたら、死んでいるのと変わらんよ。
会えなかったらどうするか?簡単だ。探すだけさ。
さっき、出会いは別れの始まりだと言ったな。
訂正だ。
別れは出会いの始まりってな。
次に行くミラルゴでの出会いとの始まりだ。
これがあるから旅は面白い。
じゃぁ、無かったらつまらないのか?
違うな。それは本当の旅じゃ無いだけさ。
そんなものだろう?