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No. 00001
DATE: 1998/11/12 01:25:11
NAME: イーグル&キリュウ
SUBJECT: オラン王宮を震撼させた男
「衛兵長!!大変です!!!」
「どうした?騒がしいぞ、まだ夜中だぞ。」
「そ、それが、王宮に賊が侵入しました!!」
「なにーー!!賊は捕まえたのか?」
「塔に登ろうとしたところを取り押さえました。出刃包丁を所持しています。」
「なんと言う事だ!すぐ行く!!」
オランの青空市場
バングーはけちないんちき商人として業界では名が知れていた。今日も今日とてただのボロ剣を魔法の剣と偽って売ろうとしていた。
イーグルは自分に似合う名剣を捜し求めていた。なにしろ”きままに亭”には名が知れていないが凄腕の名剣士と名剣がゴロゴロしている。いくら強力とはいえ出刃包丁ではかなりカッコ悪い。
きょろきょろ「誰か、俺様に似合う名剣を持ってないかーー!!」
大声で言うなそんな事。
バングーの目が光った、獲物を見つけた肉食獣の目の光にそっくりだった。
「ちょっと、そこの勇者様、あなた様にぴったりの剣がございますよ。」
さすが詐欺師、口がうまいしつぼを心得ている。
「おーーーーー。貴様、人を見る目があるな、どれ、俺様に相応しい剣はどれだ。」
そんな大声だすなイーグルほら、周りの人が振り向いてこっちを指差してるぞ。
「ママー、あの人へーーーん。」
「し、見ちゃいけません。」
あーゆーことされてるぞ。いいのかお前・・・。
「なんだ?この剣は、錆が浮いてるじゃないか?俺様に相応しい剣とは思えんぞ?」
・・・お前人の話し少しは聞けよ。
バングーは正直面食らっていた、あれをあそこまで真に受ける奴がいるとは思いもしなっかった。まあ、そこは商売人すぐに自分を取り戻した。
「実はですねぇ、こいつにはリジャールという有名な剣豪の魂が封じ込めてありましてね。キーワードを言うと彼の魂が眠りから覚めて剣は元の輝きと切れ味を取り戻すんです。」
もちろん嘘っぱちでる、ふつーーーーはこんなのに騙されないしかし・・・
「なんと、たしかに俺様が持つに相応しい剣のようだな、親父!!いくらだ。」
騙される奴がここにいた。バングーはすばやく考えて結論を出した。
「本当は数万ガメルのものですが、あなた様には千ガメルでお譲りいたしましょう。」
数分後、バングーはすばやく店じまいをしてその場を後にした。今の若者が明日ここにキーワードを聞きに来る前にどこか別の街に行かねばならないのだ。数ガメルが千ガメルに化けたのだ、ここに長居する理由は何処にも無かった。
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