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No. 00007
DATE: 1998/11/26 13:34:02
NAME: イーグル&キリュウ
SUBJECT: オラン王宮を震撼させた男 (2)
「貴様!!誰に頼まれて国王陛下を害しようとした!答えろ!!」
「たましぃーーーーーーーーーーーーー。」
「何を言っている、この出刃包丁が何よりの証拠!!さぁ言え!誰に頼まれた!!」
「りじゃーーーるーーーー。」
「それが、依頼人の名前だな!!そうなんだな!!!」
「あのー、衛兵長。こいつこんな棒も持ってましたよ。」
「なんだ?こりゃ、長い棒だな。こら、これは何のためだ!」
「ああ、衛兵長。あの夜には、市内の各所・・・高いところで棒を振って何やら叫ぶ男の目撃情報が多数寄せられています。服装などからこの男に間違いないと思われます。」
「なんだ、そりゃ。おい!貴様それで仲間に連絡を取っていたな、仲間は誰だ!!!答えろ!!」
「な・か・ま・・・・・きりゅう、きりゅう、きりゅうぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!」
「あ、こら!!暴れるな!!!!誰か!誰か!」
「おーれーさーまーはー、イーグルさーまーだ、えーらいんだ、つよいんだ」
そんな歌、街のど真ん中で歌うな!!ほら向こうで子供達が指差して・・・あ、頭の横で指くるくる・・・。
気づくかな・・・あ、やっぱ気づかないね・・・。
「だーれも、おーれにーはかなーいやしなーーい、やーでもなんでももーってこい。」
・・・・・・ほっとこ。
きままに亭
そのとき、キリュウは物思いにふけってた、彼の前には徳利がある、うん?
これって、”コシノカンバイ”だろ?どうしたんだこんないい酒?
「・・・・・・。」
聞こえてないね。こりゃ・・・。ふむ、彼がなに考えてるか、ちょっと覗いてみよう。
20年前、イーストエンド、イズモの国
そろそろそろ・・・。
一人の少年がゆっくりとお社に近づいている。狙いはどうやらお供えのお饅頭のようである。
そろそろそろ・・・・。
うん、あともうちょっとだぞ。
そろそろそろそろ・・・・がし!!
お、お饅頭をとったぞ。
「こりゃ〜〜〜〜〜〜!!!!!」
あ、向こうから神官が走ってくる。おぉ・・・鈍いぞ、じいさんもっと頑張らんかい!!
少年はその声を聞くと脱兎のこどく逃げ出した。うん、なかなか速いぞ。じいさん神官をあっという間に引っぺがした。
「ぜぇぜぇぜぇ、ふうふう。なんちゅう足の速さじゃ、もうあんなところに・・・。まったく、キリュウ様は悪戯好きで困るのう、まぁまったく悪戯をしないよりはましか・・・。」
あ、あれ。キリュウか言われてみれば・・・。面影があるなーーー。こいつが20年後にあんなになるのか・・・・。信じられん!!
きままに亭
「ふははははははは!!!!!これこそ俺様が持つに相応しい剣だ!!これで何処かの王宮騎士になるもよし!一国を起こすもよし!!何をしよう!」
酒場でそんなこと言うんじゃなーーーーい!!!!!!!
ほら、周りのお客がお前の方を一斉にむいた。あ、剣見てくすくす笑ってる
戦士もいるな・・・、まぁ当然だが・・・・。ん、キリュウ・・・なんだその目は、その目はさっき見たぞ!!饅頭とろうとした時の目だ。おまえなに考えてんだ、おい!そんな奴、かついでも面白いけど面白くないぞ!!止めとけよ。マジにするだけだから・・・。おい!!!
キリュウはゆっくりと立ち上がり、イーグルに近づいていった。
そして・・・・。
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