No. 00077
DATE: 1999/02/03 09:13:23
NAME: エティ・フェルシュライン
SUBJECT: エティの追憶
「お前、旅に出ろ」そう師匠から言い渡され、着の身着のままで追い出されたのが3年前。そろそろおれも独立しようとは思っていたが、まさかこんなんされるとは、思っても見なかった。師匠の修行は聞いたとおり、思い出したくもない。やはり、師匠夫婦の子供が出来たのが1番の要因だろうが。しかしいつもおれがくっついてたのに、何時の間に・・・・?ま、そんなことはどうでもいい。師匠はおれに生きる力をくれた人だ。恨みはしない。それよりも、どうしたら生きていけるか、だ。とりあえずおれは、冒険者になることにした。一攫千金に目がくらんだ、とでも言うんだろうか、あれでも。まあ、幸いなことに依頼もパーティもすぐ見つかった。そのパーティとはつい先日分かれたばかりだが、今でもあいつらは覚えている。盗賊のくせに何故かファイターになりたがったズッケェロ、戦乙女の槍が使えるようになったらいきなり尊大になったキリィ、レンジャーで筋力はないが器用さと素早さで陰のリーダーだったディアス。彼奴等、今頃どうしてるんだろう。全員20になる前だったしなあ。出会ったときは。そんなこんなで、色々あった。金儲けに悪党退治、遺跡巡りに浮気調査。何故か自警団とも戦ったしなあ。当然、恋もした。相手は、病弱なお姫様だった(おれにとってはな)。親の反対と、姫の死であっけなくおれの初恋は幕を閉じた。泣いたよ。泣いて泣いて、泣きまくった。飲めない酒を覚えたのも、確かその時だ。もう立ち直ったが、やはりどっかで気にかかる。嫁が来れば、そんなこともないだろうが。後は、特筆する事ではないな。さて、気ままに亭に行くとするか。