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No. 00087
DATE: 1999/02/07 19:39:46
NAME: エティ・フェルシュライン
SUBJECT: エティ、剣聖の日
「あいつ」は、おれの最後の冒険の時に、おれの体になった。
というのも、おれが「あいつ」を封印したのだ。自分の体に。
「あいつ」のなは、知らない。人斬りと、おれは呼んでいる。
物騒な名前だが、読んでそのまま、「あいつ」を表している。
昔、騙されて遺跡に封印され、復讐の時を待っていたが、待つ内に体は崩れ去り、
魂の状態で現在まで至り、不意に近づいてきたおれに取り付いたわけだ。
復習の相手もとうにいないし、実害もない。話してみると案外いい奴だったりする。
・・たまに強い奴との勝負を求めて制御不能に陥ってしまうが、その時は
二人とも精神が不安定になって気絶してしまう。
剣の腕では、剣聖とまで呼ばれたらしい。おれも剣を教わっている。
ファム達(おれのエティブレードだ。ま、魔剣だな)ともうまくやっている。
アルムーンの前では、恥ずかしがって出てこない。・・・変な奴だ。
おれはこの前、ルルゥの中の「闇」に出会った。(「人斬り」はその時
はちょっと意識がなかった)・・・無論、おれはアルムーンの買い物をいいわけに、
勝負をお流れにした。相打ち覚悟でも勝てるか分からなかったからだ。
それを聞いて、「人斬り」は激昂した。
何故、逃げたのだ。
何故、おれを出さなかった、と。
おれは正直に、「勝てそうになかった。お前が寝てたのが悪い。」
と言い返して、もうちょっとで精神が崩壊するところだった。
結局おれはまたルルゥに会い、案の定、「人斬り」は制御不能。
その時、おれは気絶しかかった意識の中で、何か巨大なモノが入ってくる
のを感じた。抵抗さえろくに出来ず、おれの体はモノに乗っ取られた。
奴は信じられないような力を安々と振るった。おれの体が悲鳴を上げる。
一瞬、奴の意識がとぎれるのを感じ、一気におれは抵抗した。
奴は離れた。しかし、「マタクル」といっていた。・・おれの体で。
奴には、精神の修行をしたところで効果が上がるとは思えない。
せいぜい、精神の中で奴を罵る言葉を練るようなことぐらいだ。
人斬りはとっくに気絶していたらしい。根性のない奴だ。
その時一緒にいた人には、死の宣告らしきモノをうけてしまうし、
ルルゥには何の話もできなかった。気が付くとマーファ神殿にいた。
アルムーンが血相を変えて飛び込んできた。何を聞かれても、おれは答えることが出来ない。
ただ、アルムーンを抱きしめることしかできない。これは、おれにしか解決できない。
奴もろとも自我を崩壊させるつもりだったが、それをやると思うと、アルの
顔が浮かんできて出来そうにもない。
どーしろとゆーのだ。この状況。
ルルゥには会わない方がいいのだろうか。
いや、逃げては駄目だ。こうゆう状況は前にもあったろう。
恐れるな、エティ。ルルゥを闇から解放してやれ。それが、お前のやることだ。
ついでに、アルを悲しませない、怒らせない。
なんだか、調子が戻ってきたな。よし。
元破戒僧エティ、復活ってか!まってろよ!やみぃ!!
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