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No. 00140
DATE: 1999/03/19 02:15:24
NAME: ラザラス
SUBJECT: 家督争い(1)−イベント−
登場PC>ファウスト(容姿データ「ふ」参照)
>ラザラス(容姿データ「ら」参照)
他、全てNPC
家督を相続するために、血を分けた兄弟が争うことに。兄は親がいままで培ったパイプを使い、ラーダから司祭を招き自分を正当な後継者と周りに見せつけた。人格的には問題のある兄が領主となっては家督の存続さえも危ういと考えた一部の家臣は、品行厚生な弟を立て、家督争いを巻き起こす。
酒場でラーダ司祭(ラザラス)と話を交わしたファウストは、神殿が蓄えている資料を閲覧したく、ラーダ司祭の想い応えればそれも叶うと信じ、動き出す。
彼は情報を集めた結果、人柄的に弟が統治した方がよいと判断する。
ラーダ司祭では立場的に弟を推薦できぬことで悩んでいると見て、弟側につくことにする。
その地方へと行く馬車へ相乗りさせてもらい、ファウストはクライモン領の近くまで行く。春の日差しを受けながら、弟が陣取っている砦へと歩くと、一人の少女を追いかけてくる三人の大人が居た。
どうやら少女は窃盗をしたようで、それで追われているらしい。
少女はファウストを見つけると、こちらへ走ってきて彼の後ろに回り助けを求めてきた。歳は10歳になるかどうかといった感じである。
盗んだものは食料で、腹を空かせた上での犯行と判断した彼は、代金を倍払うことでその場を納めた。大人たちは「戦争が始まるというのに、そんなんじゃすぐ死ぬぜ」と忠告めいたことを口にして去った。
家督争いとはいえど戦争とさして変わるものではなく、領地の民はなにかと税を取られ、苦しい生活を強いられている最中であった。
少女は鼻が低く、お世辞でもかわいいと呼べるほどの器量は持っていなかったが、屈託のない笑みでお礼を言われると心安らぐ思いをした。
どうやらオランからやって来たようで、「神殿を頼れば盗みをしなくとも済む」と教えると、ディジーと名乗った少女は猛烈に反発してきた。なんとその神殿が嫌になって逃げ出してきたそうだ。
明るくもう一度お礼を言うと、「仲間が居るから」と走って麦畑の真ん中を突っ切っていった。
弟側の砦には大勢の人々が集まっていた。だが、傭兵の数は少ない。
ファウストは自分を参謀として雇ってほしいとアルシモンと名乗る男に接触を試みた。その男はラドモス(弟)に仕える騎士であり、兄が家督を継ぐことを恐れ、ラドモスを立てた人であった。実直で正義感が強いのが言葉の端々で感じ取ることができる。
彼は歓迎を受け、招かれた。特に「ロードリア(兄)が家督を継いだ後のこの領地の民のことを考えると、ラドモス卿の元に駆けつけるべきだと感じた」と熱っぽく語ったのが功を奏していた。
その翌日、ファウストは著名な軍師として祭り上げられ「オランの賢者」として各地に宣伝されることになった。もちろん、彼にとって見に覚えのないことを付け足されてふれ回られていた。
<つづく>
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