No. 00152
DATE: 1999/04/19 01:14:49
NAME: アトゥム・O。レクイエム
SUBJECT: あってはいけない恋
あってはいけない恋
孤独で一杯の 貴方の心を 気が済むまで慰めよう
僕の手の中で その孤独を 溶かせてゆけるなら
情のない街で 歪んだ欲望に包まれて
命はもう 一人で生きていけないから
孤独な羽を揺らせて 君だけの 羽ばたきを見せて
儚い時を 共に生きよう その身朽ち果てるまで
頼りない心 傷だらけの指先 僕を探すけど
手の中のコイン いじくるように 僕の傷に触って
儚い流れ星のように 死んでいく命達は
儚い祈りに 答える事のない神に見捨てられ 消えてゆくのか
叶わぬ夢を散らして この胸に 燃える情熱は
伝えられることなく 声もかすかに 嘆き悲しむよ
孤独な羽を震わせて 生まれていく 羽ばたく想いは
信じてるからら 真実を聞かせて 頬を濡らす涙の意味を
ねえ 誰かが嘲笑っているよ 僕達の心を
消え行く僕達の背中に 突き刺さる冷たい眼差しは
僕と貴方の心の傷を 深くえぐるよ
ドレッグノールにいた頃、一人の娘に恋をした。
あってはいけない恋。
捕らわれの身にあった彼女を盗み出し
アトゥムは彼女と共に街を逃げ出した。
彼が愛したその娘の両肩には、真っ白な二枚の羽根があった。