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No. 00090
DATE: 1999/09/10 00:05:47
NAME: ルーファ
SUBJECT: 崩壊・・・そして始まり
あれはいつのことでしたかね。よく覚えていません
いえ、たんに思い出したくないだけかもしれません
隠れ蓑にしていた冒険者パーティが解散した後の話ですね
僕はギルドの命令でザインまできて、奴隷に使える人達を探していました
もちろんバカなことはしません。
ある少しお金持ちのお馬鹿な人を隠れ蓑としましたからね
まさか自分が先頭に立ってそんなことをする気はありません
使えるものは使わないといけませんからね
彼にはよいお金儲けと言いました
バカで助かりましたよ。なにも知らずに色々やってくれるのですから
そんなある日でしたね
僕の可愛いエミリアがいきなりバカなことを言ってきたのは
「なールーファ。正直に答えてくれよ」
「いきなりどうしたのですか、エミリア?」
「あのさーリュインが・・・・」
エミリアが語ってくれたことは僕のことでした
まさか昔の仲間であるリュインに見破られていたとは驚きでした
「あなたはどうしたいのですか?」
「私は・・・あんたにまっとうな道を歩いてもらいたい」
「無理ですね。僕はこういう人間です。道を変えることなんて出来ません。
あなたがこんな僕のことをいやだと言うのなら別れてもかまいませんよ」
エミリアはゆっくり首を振り泣きながら僕に言いました
「イヤだ。たとえどんなんでもルーファはルーファだ。わかれるなんて言わないで」
「わかりました、言いませんよ。さすが僕の可愛いエミリアですね」
バカですね、リュインも。エミリアが僕を説得するなんて出来わけがありませんのに
僕らは足取りを消すために宿を変えました
リュインの行動は警戒するものだと思い使い魔のルイーズをリュインにつけました
それからリュインに再会したのは月のない真っ暗な夜でした
僕の一番好きな時です
リュインが僕達を見つけたことはルイーズの目でわかっていました
ですから
「リュイン、そこにいるのでしょう。わかっていますから出ていらっしゃい」
と呼びかけました
リュインは驚き躊躇いながら出てきました
なぜ見付かったかわかっていないようでした
ですから僕はすぐに答えをあげました。僕の肩にルイーズをとめたのです
「ご苦労さまです。ルイーズ」
「あなたにも僕の仲間になってもらいたいです。イヤでしたらここで死んでもらいますよ」
どういう行動にでるか楽しみでした
ですが警戒を怠りません。いつでも魔法を使える用意をしておきました
「わかった、君達の仲間になるよ」
リュインはあきらめた表情で僕達に近づいてきました
そしてあと少しというところで僕に切りつけてきたのです
とっさに魔法を唱えようとしましたが僕の前に誰かが割りこんできました
エミリアです
僕の代わりにエミリアが切られたようです
僕は倒れかかってきたエミリアを抱き止めました
喉がパックリと開いているせいでエミリアが何か言おうとしているが声になっていないようです
この瞬間、僕の中でなにかが壊れたような気がしました
僕は笑いました。やはり人間というものはもろい物だと思いました
「リュイン。僕はあなたをゆるしませんよ。あなたにはとてもいいプレゼントを送りましょう」
そうしたらリュインは逃げて行きました。べつに逃げる必要なんてありませんのに
ですが、このことについてきっちりとお返しをしないといけませんね
さて、まずはどうしましょうかねー、やはりエミリアを殺したのがリュインだとキュールに教えましょう
どうゆう反応を示しますかね
くっくっくっ、楽しみです・・・あなたには苦しみをあげますよ
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