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No. 00122
DATE: 1999/09/28 08:22:13
NAME: セリア・リアーヌ
SUBJECT: 絶体絶命・・・起死回生?
この話しは、油断・・・絶体絶命のつづきです。
セリア・リアーヌ(好奇心旺盛な「魔法」剣士)
シャラーナ(無口なレイピア使いの女剣士)
コリン(能天気なバトルアクスを操る豪腕の女戦士)
ティア(元気一杯のチャザの神官)
ルフィーナ(天然ぼけのハーフエルフで精霊使い)
マグニス「暗殺傭兵団「龍」の副団長」(依頼者)
ナナフィ「暗殺傭兵団「龍」の魔術師」(娘)
セスン「暗殺傭兵団「龍」の魔術師」(執事)
あれから、どれくらいたったのだろう?
わたしは、目覚めると何も無い部屋に居た、在ると言えば<ライト>であろう光のみである。
周りを見ると、シャラーナ達も、一緒にいた勿論全員手足を縛られている。
状況を確認しながら、小さな声で言う。
「みんな、大丈夫?」
「・・・・・うん、一応ね。」
わたしの問いに、横になったままの姿勢で、ティアが力なく答える。
今の状況から考えて、睡眠薬を飲まされてここに、運ばれてから何もされてはいないようだった。
「セリア、どうする?」
コリンが、以外と冷静に答えたので、少しほっとした。
「そうね・・・この状況から考えて脱出するのは、下っ端を騙すしかないわね。」
わたしは、この状況にいろいろと矛盾点が在り過ぎるのが、気にかかって仕方がない。
まず、折角眠らせたのに何もしていないし、何より武器は取られているけど防具類は、そのままだと言う事・・・。
わたしが、そんな事を考えていると、いつもは無口なシャラーナが小声で喋りかけてきた。
シャラーナは、無口だがほっそりとした美人で大人っぽくて、実はわたしは憧れてしまうタイプなのよね(笑)
「・・・セリア、誰か来るよ・・・。」
シャラーナは、目で扉の方を合図しながら言う。
・・・・・・・扉の外から男の声が聞こえてくる。
「おい、本当にいいのかよ?」
「良いんだよ、バレやしないって」
「でも、マグニスの兄貴に知られたら、ただじゃすまないぜ?」
「バレなきゃいいのよ」
「・・・知らないぜ・・・俺。」
「ちっ・・勝手にしろ!」
男達は、どうやら仲間割れしているのか言い争いが聞こえてきた。
そうこうしているうちに、男の一人が扉を開けて入って来る。
男は下品な笑いを浮かべていた、わたしは思わず嫌悪感で背筋に冷たいものが走った・・・。
「おい、お目覚めか?」
わたしは、嫌悪感を感じながら男に答える。
「良い目覚めじゃないけれどね・・・。」
わたしは、たっぷりと皮肉を込めて言ってやるが、男は同じた様子も見せず近寄ってくる。
そして、わたしの前まできて嫌らしい笑いを浮かべながら、話しかけてきた。
「くっくっくっ、それは済まなかったね・・・。あんたは可愛いし一番最初に可愛がってやるよ?あっははははは。」
男の問いかけを聞いて、わたしは青くなった、冗談じゃないこんなや奴に!
とは、思ったが我慢して甘い声で言った。
「お兄さん・・・ロープ痛いの、外して・・・お願い☆」
わたしは、出来る限り色っぽくそして可愛らしい声で言った、自分で言いながら、背筋が寒くなる。
「へっ言われなくとも、外してやるさ。そうじゃないと何も出来ないからな!」
そういって、脚のロープを解く・・・わたしは、その瞬間を逃さなかった。すかさず、男の顔面に膝を叩き込む、男はそれで一瞬何が起こったか判らなかったのか、ふらふらしながらキョトンとする。
「えっ・・・・」
わたしは、反動で立ちあがり、男の股間に蹴りを入れ昏倒さす。わたしは、男の持っていたショートソードを口で少し出し、手のロープを切る。そしてみんなのロープを切って、元気良く言う。
「みんな逃げるわよ」
みんなは、少し驚いていたが、すぐに正気にもどり立ちあがる。
「うん、行こう!!」
みんな一斉に答えた。
わたし達は、順調に盗賊を倒しながら進んでいった。だが、簡単過ぎて正直拍子抜けしていた。武器はなぜか、部屋から出て隣の部屋に全部置いてあったし、何より盗賊に手応えがなさ過ぎる。
わたしの、思い過ごしで在る事を願いながら別荘の出口に着いた。
「意外と簡単に脱出出来そうね♪」
コリンが、楽天気に答えるがシャラーナがそれをたしなめる。
「・・・コリン、あまり油断するな。わたしはかえって恐いぐらいだ。」
同感であった、恐らくこの扉を開ければ、マグニス達が待ち構えているのは間違いなかった。
「セリアぁ、わたし達助かるかなぁ?」
ルフィーナが、泣きそうになってそう言ってくる。わたしはルフィーナを元気づける為じゃなく自分自身に言い聞かせるように呟く。
「もちろんよ!わたし達は絶対に助かるわ☆」
それに、コリン、ティアが同調して来た。
「とうぜんだ!!」
「もちろんです!」
最後に、シャラーナが答える。
「そうだ、行こう!!」
わたし達は、行きおい良く扉をあけた。
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