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No. 00143
DATE: 1999/10/06 02:28:29
NAME: セリア・リアーヌ
SUBJECT: 暗殺者セスン
セリア・リアーヌ(好奇心旺盛な魔法剣士)
セスン(暗殺傭兵団「龍」の魔術師)
わたしは、きままに亭で仕事の依頼が来ていないか確認しようと思ってい たら、そこにセスンと言う名で、伝言があった。
下位古代語で、書かれていた。
親愛なる、セリア・リアーヌ殿。
記憶を取り戻されたようで、何よりだ。
一度お会いしたい。
来なければ、シャラーナ、コリンの二人には死んで貰うことになる。
貴殿が来られる事を祈る。
場所は、オランの常闇通りの奥の・・・で待っている。
では、お待ちしております。
セスン
メッセージを見て、わたしは冷静に考えた、どう考えても罠・・・。
でも、心に沸いてくる怒りを押さえる事は出来なかった。
行くからには、覚悟が必要だ。
もし、マグニスが居たら確実に殺されると、思っていた方が良い。
「・・・・・・」
行くからには、殺すつもりで行く・・・。
魔法剣士を嘗めて欲しくないわね。
わたしは、街中使いたくなかったが<フライト>を使う。
早く行かなければ!!!
ここが約束の場所・・・。
少し広くなった場所で、障害物は無いし、誰もいない。
が、前で空間に人が現れる。
・・・<コンシール・セルフ>・・・
「ふっ、よく来たね」
セスンは、黒装束にショートソードを持っている。
皮肉げな笑いを浮かべている。
歳は30を越えた所と言った感じね。
「・・・あなた達も、しつこいね」
「ふむ、これはわたしの独断でやらせてもらっている。マグニスの奴は、ほおっておけと言っていたが、そう言う訳にもいかんだろう?マグニスは異端なのだよ。そうそう、君も不注意だね。先程わたしが後ろから君を、殺す事も、出来たのだよ?」
暗殺者にしては、喋る奴ね、鬱陶しい・・・。
「能書きは、いいわ。わたしを殺すのでしょう?やってみれば??」
わざと、挑発するように言うが結構冷静に答えてきた。
「ふんっ、殺すのは簡単なのだよ。こんな風にね。」
ひゅっ
ショートソードが一閃されるが、わたしは間一髪かわす。
そして、ショートソートを構える。
マグニスほどの、プレッシャーは感じない。
これなら・・・勝てるかも知れない!
セスンが、ショートソードを振るう。
甘い!
わたしは、間一髪かわす。
「!」
セスンは、ショートソードをそのまま、投げはなつ。
当然、見当違いの所に飛んでいく。
「はっ」
わたしは、一気に間合いを詰め、気合一閃で、ショートソードを振るう。 セスンは、何処からか出てきたダガーで、受け流す。
その、ダガーを間髪わたしに向って投げてくる。
わたしは、ショートソードでダガーを弾く。
呪文を唱え始めるセスン。
もう一度、間合いを一気につめる。
間に合わない!
「<ライトニング>!!!」
セスンの手の指輪から、魔法が発動する。
「くっっ」
一瞬意識が、遠くなるが構わずショートソードを振るう。
手に、確かな手応えが、伝わる。
「ぐおっ」
セスンが、苦痛の声を一瞬出す。
が、またダガーを投げてくるが、今度は全然見当はずれな所に飛んで行く。
・・・何かがおかしい・・・
そうは、思ったがこのチャンスを逃す手は無い!
後方へ少し下がるセスン
構わず追いかけ、ショートソードを、振るう。
何かに、脚をとられ転倒しそうになるが、とっさにショートソードを捨て前転で立ちあがる。
しまった!
「・・・もう、手遅れだよ。」
セスンがいい間合いの詰めてくる。
どうやら、セスンの武器には、頑丈な透明の糸のような物が、ついていたようだ。
完全にしてやられた。
が、わたしは、落ち着き冷静に、上位古代語を紡ぎ出す。
セスンが、ショートソードを拾い、そのまま迫ってくる。
わたしは、構わず魔法を唱える。
「・・・これで、終わりだ!」
セスンがショートソードをわたしに突き出す。
わたしは、わずかにかわし急所を外す。
ショートソードが腹部に突き刺さる。
わたしは、左手でセスンの腕を掴み、右手をセスンの胸に押し当てる。
そして、呪文を発動させる。
「来い!!<アポート>」
わたしの呪文が発動する。
「なっっ、ぐがぁぁぁ」
セスンが苦痛の叫びを上げ、ゆっくりと倒れる。
そう、セスンの体の中に<アポート>でソードブレイカーを召喚したのだ。
わたしも、一気に意識が遠くなりそうになる。
「うっぁ・・・・くぅ・・・」
腹部から、ショートソードを抜く。
ショートソードには、べっとりと毒が塗られていた。
「うっ・・・やばいなぁ・・・」
意識が遠のきそうになるのを堪え、わたしは歩きだした。
そう、いつものあの宿へ・・・。
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