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No. 00148
DATE: 1999/10/12 00:59:43
NAME: セリア・リアーヌ
SUBJECT: 最後の戦い・・・決意
セリア・リアーヌ(好奇心旺盛な魔法剣士)
セスン(暗殺傭兵団「龍」の魔術師)
セスンとの戦いの後、わたしは毒にやられ意識が朦朧としていた。
そう、もう戦う力は無い・・・
早く帰らなければ。
「はぁ、はぁ・・・くぅ・・」
呼吸が、落ち着かない。
「くっくっくっ、詰めが甘いですね。」
「!」
ま・まさか・・・セスン?
「まさか、あれで倒したと思ったのですか?」
セスンは、嫌らしい笑いを浮かべ近づいて来る。
今は、まずいよ〜。
「正直、死ぬかと思いましたよ・・・、あれが剣なら死んで居たでしょね」
死ねば、よかったのよ!
「・・・・・・・・・!」
わたしは、声にならない声を出す。
「さて、そろそろ終わりにしましょう。」
「・・・し・・・で・・・・・・る・・・も・・・ん・か」
じょうだん!まだ負けない!!
わたしは、渾身の力で、上位古代語を唱えはじめる。
「ばん・・・ぶつの・・・・破・・壊の・・炎・・・となりて・・・・」
<ファイヤーボール>!
わたしの、呪文に身構えるセスン!
が、呪文は発動しない。
「くっくっあ〜〜はっはははは。脅かすなよ!」
わたしは、意識がだんだん消えて行くのを意識しながら、ディオンさんの 声が、聞こえたような気がした。
次に、わたしが目を覚ますとディオンさん達がいた。
「セリア、大丈夫か?」
聞こえる、ディオンさんの声。
「ええ、大丈夫。」
わたしは、意識がハッキリしてきた事を感じながら、そう答えた。
どうやら、みんなに助けられたようだ。
「・・・・・・・」
その後、みんなが何かを言っていたが、わたしの、耳に届かない。
わたしは、悔しさで胸が一杯になった。
そう、ちゃんと準備して戦えば、負ける相手ではなかった。
毒だって、耐えれないはずがないのだ。
わたしは、またみんなに迷惑をかけてしまった・・・。
奴が、マグニスに内緒でしているなら、今日もう一度来るはず。
「ありがとう。」
わたしは、みんなにそう言って、立ちあがる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
その時、ディオンさんが何かを言ったような気がした。
だけど、わたしの意識は、すでにセスンを倒す事だけを考えていた。
「さあ、きままに亭に帰りましょう。」
最後に、そう言ってわたしは、きままに亭に向った。
きままに亭に帰った、わたしはすぐに、愛用のブロードソードと、ソード ブレイカーを用意した。
さて、どうやって戦う?
相手は、マグニスほどではないが、暗殺者。
そして、魔術師なのだ。
わたしの、魔術が成功するだろうか?
やってみるか・・・。
・・・<イリュージョン>・・・
わたしは、自分部屋に(危ないので借りた)、自分が毒にやられ寝込んで いる姿と、ベッドのすぐそばにブロードソード、そしてソードブレイカー の幻覚を作り出す。
あいつが、わたしが毒でやられていると、思っている事を願う。
実際、セスンは暗殺者にしては、良く喋るし、気も短そうだった。
良くあれで、暗殺者が勤まるのか、不思議。
まあ、マグニスも変だったけれど・・・。
さあ、後は長期戦かな?
・・・<カメレオン>・・・
わたしは、窓と扉どちらから入って来ても対処出きるように(いつでも攻 撃出きる位置)で、姿を同化させる。
わたしは、意識を集中しながらまった。
あれから、どれぐらい経ったのだろう?
随分と長く感じる。
実際には、多分2時間ぐらいだと思うが、わたしには一日ぐらいたったよ うに感じる。
意識を集中させるのも、限界かな?
・・・きぃ・・・
小さな物音がする。
・・・窓のほうだ。
暗闇に、うっすらと人影が見える。
どうやら、来たかな?
人影は、ベットのわたしに近づき前で止まる。
・・・・・まだ、早い。
やるなら、奴がわたし(幻影)に攻撃した後・・・。
人影が、ベットのわたしにダガーを突き刺す!
わたしは、その瞬間ブロードソードを気合一閃で突き刺した。
「はぁっ」
「!」
わたしの、ブロードソードは油断していたセスンの胸に突き刺さる。
セスンは、一瞬驚愕の表情を見せるが、声も出さずにタガーで斬りかかっ て来た。
くっ早い。
わたしは、ブロードソードを手放しソードブレイカーで、ダガーを受けと める。
キィィン
一瞬辺りに、金属があたりあう音が響きわたる。
「はぁぁぁっ」
わたしは、気合と共にソードブレイカーを下から、振り上げるように狙 う。
それをかわすセスン。
が。
ソードブレイカーをかわしたが、脚がベットに当たり一瞬ベットに当た り、セスンがバランスを崩す。
チャンス☆
「はっ」
「しまった!」
慌てたセスンの声が上がるが無視しソードプレイカーを迷わずセスンの心 臓に突き立てる。
「ぐっあっ・・・・・」
今度こそ、終わった。
もう、わたしは人に甘えすぎてはいけない。
甘えが出れば、わたしは判断が鈍ってしまう。
一人では、何も出来ない。
でも、甘えてはいけない。
わたしは、またオランの街に来る前のわたしに、戻らなければ。
そう、<光闇の天使>と呼ばれた、あの頃のわたしに・・・。
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