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No. 00168
DATE: 1999/11/10 17:08:31
NAME: ランテ
SUBJECT: 過去と未来の狭間に
〜回想・過去〜
「な〜、じっ様。なんで、あちしに魔法を教えるんじゃ?」
あれはまだ11、2歳の頃のあちしだ・・・
「・・・・」
「魔法をつこうちゃ、あかんのなら、知識だけでええんちゃうか?」
「知識はな、基礎を覚え、それを応用する力がないと意味がない。おまえは応用が出来るか?」
・・・、
「う〜、できへん」
「おまえは、わしがなんで魔法を使うなと言っているか、わかっているか?」
「偏見があるからやろ?」
じっ様はあちしの頭を撫でながら、
「それだけじゃないんだがな。おまえは気絶をしたことが無いだろ」
「ない」
「なら魔法を使う時、えらく疲れるだろ?」
「・・・たしかに疲れるわ」
「もし、モンスターに囲まれていた時に魔法の使いすぎで気絶をしたらどうなる。あっと言う間に殺されるだろ」
「う・・・、確かにそやな」
「だから、魔法だけではダメだ。魔法を使うためには知識がいる。知識を詰めると魔法に行き当たる、とわしは考えている」
「う〜ん、わかっちゃ」
この時のあちしは納得したようで納得できなかった
〜夢・未来〜
「ね〜、師匠はなんで僕に魔法を教えるんですか?」
「・・・・」
「魔法を使うなと言うならば、知識だけ教えてくれればいいんじゃないですか?」
あれは45、6歳のあちしだろ・・・相手は弟子か・・・
「知識はな、基礎を覚え、それを応用する力がないと意味ない。おまえは応用が出来るか?」
「できません」
「おまえは、あちしがなんで魔法を使うなといっちょるか、わかっちょるか?」
「偏見があるからでしょ?」
あちしは弟子の頭を撫でながら、
「それだけやない。おまえは気絶したことないやろ」
「ありません」
「なら魔法を使う時、えろう疲れるやろ?」
「・・・・確かに疲れます」
「もし、モンスターに囲まれちょる時に魔法の使いすぎで気絶をしたらどうなる。あっと言う間に殺されちまうやろ」
「う・・・、そうですね」
「だから、魔法だけじゃダメや。魔法を使うのには知識がいる。知識を詰めると魔法に行き当たる、と言うことや」
「うーん、わかりました」
・・・・納得しとらん感じや
じっ様の思いがやっと解っちゃ気がする。えろう時間がかかっちゃがな
〜覚醒・現在〜
今、あちしは悩んじょる
魔法を学んで行くかどうかや
学院に入れって言われるが、あちしにはそんな金もコネもない。絶対無理や
かと言って師になってくれそうな人も知らん
・・・・あの夢は現実になるんか?
あちしは、どうすればいいんや?
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