No. 00010
DATE: 1999/12/28 02:08:00
NAME: アン・ツァン
SUBJECT: 武人たるもの二君仕えず
剣を振るう。何度も何度も修練し、そして強くなった。全ては仕える主の為に。
剣を振るっていた。何度も何度も修練し、そして強くなっっていった。全ては仕える主の為だった。
主に仕え始めたのはいつからだろう?仕え侍う男達の剣の煌き、鎧の輝きに心奪われた。
嗚呼、しかし、その時から惹かれていたのかもしれない。
何かに一途な者の心意気。
我が輩は主に仕えた。しがない一領主・・・小さな小さな土地を必死で守り貫く領主に、その命尽きるまでの誓いを建てた。
しかし、主は逝った。
一族内の権力争い。それ自体よくある話よ。
されど、我が輩には解せなかった。
それほど迄に領主の座とは良い者なのか?
我が輩は仕えて11年。領主の苦難の顔しか見ていない。
我が輩は齢21で、土地を後とした。残ったのは、主に誓った命果てるまでの誓いと、仕えて10年になった時に主より賜った、一振りの長剣。
あれから7年
歩き続けている
只、己の誓いを守る為に
歩きつづけている
只、己の剣の旋律のままに