No. 00030
DATE: 2000/01/18 02:09:19
NAME: レドウィック・アウグスト
SUBJECT: 恋の誓い(ラーダ編・・笑)
先日・・夜半を過ぎたころだっただろうか・・・・。
私はリティリアを抱きしめた。
いじらしく打ち明けられない思いを抱え・・河原で歌う・・彼女。
酒場で人と会話をしながら・・・どこかで冷静に周りを見つめ警戒している。
そんな人に慣れない野生のカナリアのような彼女にいつしか惹かれていた。
カナリアが一人の人間を見つめている事を私は知っていた・・。
そして、それはディオンだと、言うことも・・・。
ディオンは良い奴だ・・少し鈍くて・・少し飲んだくれで・・、
少し優柔不断で・・少し度胸がなくて・・少し考えなしで・・、
少し行動力がないけれど・・・・・・。
やはり勿体無い・・・(爆)。
リティリアはいつもディオンを失う不安に耐えている・・・。
そんな彼女に気付かずに・・河原で一人にする男に。
私にしておけ・・・つい、自分の立場を忘れて・・・そう思っていた・・。
そのまま彼女の唇を奪う・・・・。
そこにディオンが現れた・・。
・・・どうやら彼女が通り魔に襲われることを心配したらしい。
私の腕の中でもがくリティリア・・。
何故、と問うリティリア。
私は、リティリアのことを好きだからな・・・・と答える。
私のことは好きだが・・特別な人は・・と目でディオンを見る彼女。
ディオンにとってリティリアがそうであるか確かめる・・・。
「用がなければ帰れ・・邪魔だ、ディオン」
リティにしたことの理由が判るまで帰らないぞ!・・・とかいい剣を抜く。
もどかしいな・・・そう思いつつ、私は口に出させようとする。
「お前はどういう理由があって、誰のために剣を抜く・・・」
言い合うディオンと私。
・・・リティリアは期待の表情でディオンの口元を見ている。
「リティリアは特別な人間だ・・・」
「特別?、判るように言ってもらおうか・・一時の感情でなければ、な。」
「・・・リティリアが好きだ、ラーダ神に誓ってもいい。」
無言で剣を構えるディオンに近づくと・・すれ違いざま耳元でささやく。
「唇は貰ったが、心はお前のものだ・・・しっかり捕まえておけ・・・
こんな河原で彼女を一人にさせるな。リティリアを不安にするようなら・・・
また、貰いに来る。」
・・・・私はこそこそと覗いているファズを捕まえ・・河原を後にした・・・。