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No. 00100
DATE: 2000/04/07 00:21:31
NAME: リティリア
SUBJECT: ひょんな出会い
エイリア、彼女に初めて会ったのは2年前、エレミアの路地だった
その日の夕方、私は何時ものように夕食の買い物を終え家路を急いでいた
市場と家の中頃まで来た所、路地から話し声が聞えてきた
なにかの相談かと思い普段は気にもしないのだがその時の話し声はどうも口論のようだったので少し興味を覚えて除きこんだ
一人の女の子にたいし2人の男、どうも女の子に何かを強制しようとしている所だった
「やだ、放せよ」
「いいから行くぞ」
男の一人が女の子の手をとりひっぱっていこうとした
「ちょっとあんた達か弱い女の子一人に対して2人がかり?それとも2人がかりでしか何も出来ない腑抜けなのかしら?」
私は思わずそう声をかけていた
「なんだてめぇは、勝手な事抜かしやがって」
男達は私のきつい一言に腹を立てたらしく一人が私のほうに寄ってきた
どうも何も出来ない女だと思ったらしい
「あら、違うの。でも何処からどう見てもそうとしか見えないわよ」
私は思わずにっこり微笑みそう告げると男達はいよい世本気に怒り私に近づいて来ていた男がこぶしを振り上げた
「てめぇ、なめた事を抜かしやがって」
私はそれをひょいっとかわすと男のみぞおちにきつい一発をお見舞いした
うまく決まったらしく男の一人はその場に崩れた
女の子をつかんでいた男はと言うと呆然とそれを見ていた
女の子はそのすきを逃さず男から逃げるとなぜだか知らないけど私の後ろに隠れていた
私は小さく溜め息をつき
「それであなたはどうするのかしら?」
男はうずくまっているほうの男を担ぐと
「覚えていやがれ」
と言ういかにも安直なセリフを残して走り去っていた
「もう忘れたよ〜だ」
私は後ろからしたその声に苦笑する事しかできなかった
私は男達が完璧に見えなくなると後ろを振り返り
「変な男達は追っ払ったわ。それじゃあ気をつけてね」
と私はその場を去ろうとしたが
「あ、あの、ありがとうございます。よかったら名前を教えて下さい」
私は女の子を見
「リティリアよ」
「リティリアさん・・・私はエイリアっていいます・・・あの」
私はエイリアと言った女の子を暫く見てから
「どう、よかったら私の所に来る?」
それを聞くとエイリアは顔を輝かせ
「はい」
と一言答えた
この出会いが切っ掛けでエイリアはちょくちょく私の所に来るようになった
なんだか気にいられたらしい。
それにこの子はなぜか「リティ」と呼ぶ。
止めてと何度も言ったがその方が呼びやすいと言って止めてはくれなかった
なんだか手のかかる妹が出来た気分だった
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