No. 00115
DATE: 2000/04/30 01:22:31
NAME: 、
SUBJECT: レイド−ロマール戦役人物伝(1)
レイド−ロマール戦役人物伝その壱
−颪−
この戦役において、レイド帝国に徴用され戦果を成し名を広めた傭兵は数多い。
例えば、「鮮血」の字を持つゴシュゴラテ、後にロマール闘技場の英雄となった、「剣匠」ルーファスなども、この戦役において、一躍名が知れた人物達である。
そのような人物の中に、さほど有名ではないが、「颪」と言う字のついた若い傭兵がいた。かなりの謎の多い人物で、「颪」と言う通り名以外は確実な情報は何も残っていない。
しかしながら、風聞によると撃剣の使い手ではあり、レイド側に与し、戦果を挙げていたことは事実である。
「颪」の字の由来は彼の剣速から来たものらしく、その若さに似合わぬ使い手振りにロマールの兵士達は彼を恐れたと伝えられている。
しかしながら、これほどの人物でありながら彼の出自等は一切わかっておらず、出自も「レイド貴族の次男坊」と「ムディールの名高い剣士の弟子」の二つ説が有力で他にも多くの噂が立ち、人物像は掴めていない。
彼が人物像が掴めぬ大きな原因として、彼が所属していた傭兵部隊がレイド近辺の峡谷においてロマール重装歩兵隊によって全滅したことであろう。
現在においても確実な生死は不明であり、「颪」の名を名乗る傭兵は少なからず存在する事は事実である。