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No. 00097
DATE: 2001/06/07 01:28:54
NAME: カディオス、以下5名
SUBJECT: ゴブリン退治・第2幕
第二回 「エルネスト一行、被害のあった村へ行く」
(あらすじ)
コギエント子爵の屋敷に到着したカディオス、サイ、ケイ、ティカの四人は部屋に通されそこで子爵の
末っ子であるエルネスト・コギエントに会った。が予想を上回る容姿に皆は少なからず動揺していた…(笑)
(本編)
とりあえず一通り挨拶を済ませ、問題の被害のあった村へ行くことになった一行。時間がないので馬車で
行くと言い出すコギエント子爵。じゃあそれで行こうということになり馬車の支度と子爵の用意が
出来るまでしばし部屋で待つ4人。しばらくして馬車の用意は出来たのだが肝心のコギエント氏がなかなか
現れない。
カディオス(以下、カディ)(おいおい、急いでるんじゃ無かったのか(汗))
サイ「やけに遅いな、」
ティカ「何かあったのかな〜」
ケイ「執事の人に聞いてみようかしら?」
などとそんな事を言っていると、ちょうど部屋の扉が開き執事とともに子爵が現れた。
コギエント子爵(以下、子爵)「諸君、またせたな。さあ行こうか。」
(子爵の容姿:プレートメイルにブロードソード、家紋の入ったシールド。)
その姿を見て再び唖然とする4人。
子爵「コレを着るのに少々時間が掛かってしまってね、これは我が家に代々伝わる武具でね。ん?何してる、
表で馬車が待っているんだ、ぐずぐずするな、すぐ行くぞ。」
4人『は、はあ…』
子爵にせかされ表の馬車に乗り込む4人、そして子爵が乗り込みいざ村に向かって走り始める馬車、
当然執事も一緒である。
カディ(執事も一緒だとなんかやりずらいな。)
ティカ(空気が重い。は、話づらいよ〜(苦笑))
サイ「………」
ケイ(これも試練ね…)
しばらくの間馬車は走り、やがて目的の村に到着した。もう夕方らしく辺りはだいぶ薄暗くなっていた。
もっとも屋敷を出たのが昼過ぎだったのだから仕方のないことだろう。
馬車から降り、とりあえず村の被害状況について話を聞くべく村長の家に向かう一行。村の勝手が分から
ないので子爵を先頭にして歩いているのだが村人からよく挨拶が飛び交う。
村人「こんばんは、コギエント様。」
村人2「ゴブリン退治がんばってくださいね。」…などなど。
サイ(へえ、結構信頼されてんだな…)
少し歩くと目的の村長の家らしき建物が見えてきた。
子爵「あれが村長の家だ。」
なるほど、一軒だけ他の住宅より作りのいいのが見える。どうやらあれが村長の家らしい。
家の前に来ると玄関戸をたたき、中にいる村長を呼び出すコギエント。
少し立って、玄関戸が開き中からいかにも村長らしい中年の男が出てきた。
村長「これはこれはコギエント様。おや?後ろの方々はもしかして…」
子爵「そうだ、父上が前々から依頼しておいた冒険者達だ。今日の昼、やっと屋敷についたので早速この
村に詳しい事情を聞きにやってきと言うわけだ」
サイ「早速なんですけどこの村の被害状況なんかを教えていただけますか」
村長「はあ…まあ、立ち話も何ですから中の方で話すとしましょう。さあ、どうぞ」
一歩退いてみんなを家の中に入れる村長。その後ドアを閉め皆を客室へと案内する
村長「まあ、お掛けになって下さい。」
席を勧められ、言われるがままに椅子に腰掛ける5人。
村長「いやはや…ごらんの通り全くひどい有様ですよ。」
椅子に座り、一息ついてから村長はため息混じりに話し始めた。
村長「…正直に話しましょう。実のところゴブリンはずいぶん前から確認されてはいたんですよ」
子爵「なに!?そんな話私は聞いてなかったぞ、どういうことだ。!」
村長「黙っていて申し訳ありません。去年の夏頃から村の住人達からそれらしき姿を見かけたという話は
きいていたのです、ですがゴブリンの姿を見たというだけでその後なんの音沙汰もなかったので
てっきり他の場所に移動してたものかとばかり思っていました。」
カディ「ただ姿を見かけただけっていうんじゃどうしようもないしな」
村長「ええ、その通りなんです。冒険者に頼むのもそんなに安い金額ではありませんしねえ…」
ティカ「で、問題のゴブリン達っていつ頃から現れ始めたの?」
村長「半月ほど前からですか、この村に現れ始めたのは…それからというもの大変でしたよ、
家畜は襲われるわ冬の農作物は荒らされるわで。
ケイ「冬になって食べる物が無くなったから村に現れたのかな?」
村長「そうなのかもしれません。」
子爵「だがこうして私が来た以上もう安心です。近日中に決着をつけてやりますよ」
村長「そうしてもらえるとありがたいですな、よろしくお願いします」 (深々と頭を下げる)
子爵「うむ、期待していてくれ。」
村長「それでは今日は我が家にお泊まりになって下さい、もう夜も遅いことですし」
子爵「ではお言葉に甘えてそうさせて頂きます。君たちもそれでいいね?」 (カディオス達4人に問う)
カディ「一応部屋の方だけだけ男女二つに分けてくれますか。俺からはそれだけです。」
村長「そうですね、ちょうど部屋が三つ空いてますから二人ずつでお願いします。今部屋までご案内
しましょう、こちらです」 (席を立ち、部屋に案内する)
村長「ではコギエント様と執事の方はこちらの部屋へ」
子爵「うむ。」 (と言って部屋に入る)
村長「あと、隣の二部屋が空いてますのでお好きなようにお使い下さい」
カディ「じゃあ、俺とサイがこっちを使うよ」
ティカ「じゃあ、私とケイおねいさんはこっちを使わせてもらうね」
村長「長旅だったでしょうからごゆっくりお休み下さい」 (一礼して下がる)
(各部屋の中)
カディ「ふう、疲れたなあ…」
サイ「二日間、歩きづめでしたからね」 (荷物を下ろしながら一息つく二人)
カディ「明日に備えてさっさと寝ようか」 (寝床に入りながら)
サイ「そうですね」
ティカ「あーつかれたー」 (ぼふっとベッドに倒れ込む)
ケイ「あらあら」(苦笑) (荷物を床に下ろし装備を外す)
ケイ「だいぶお疲れのようね。(微笑)じゃあ、明日に向けて早めに休みましょうか」
ケイ「そーだね(笑)」
旅の疲れのせいか早めに夢の世界へ落ちる4人・・・だが少し眠ったところで村長の声に起こされる。
どうやらただ事ではないらしくやけに語気が荒い。走る足音が近づきドアをたたきながら、
村長「すみません!今連絡が入ったんですがゴブリンが数匹来たらしいんです!お願い出来ますか!?」
カディ「おいおい、早速かよ!(苦笑)」(ベッドから降りて槍を取り、チェインメイルを着込みながら)
サイ「ゆっくりさせてもらえないな(苦笑)」 (武器を手に取りながら)
カディ「まったくだ(苦笑)」
部屋から出るとちょうどティカ達と出会ったので村長からゴブリンがいる場所を聞き出し、このまま
のペアで現場に直行することにした。
カディオスとサイが着いた時ちょうどゴブリン達は家畜相手に”仕事”をしてる最中だった。
カディ「破!」 (ゴブリンに向かって握り拳で空中を殴る)
と叫ぶとカディオスから距離のあるゴブリンが「グギャッ」と言って吹っ飛ぶ。どうやら神性魔法の
”気弾”(フォース)の呪文を唱えたらしい。
カディ「そこまでにしときな。」
サイ「そういうこと!」 (と言ってすかさずゴブリンに斬りかかる)
カディ「ち、やっぱ暗いか…”光”よ!」 (コモンリングの力を解放。カディオスの回りが明るくなる)
カディ「さて…ここで俺達にあったことを後悔させてやろう。」(槍を構え直しこちらも斬りかかる)
一方、ケイ達は月明かりの畑の中少し苦戦していた。
ケイ「く、暗くて戦いづらい……く、この!」 (グレートソードでゴブリンと応戦しながら言う)
ティカ「とりあえず私も援護はするから今はゴブリン達を追い払うことに集中してください〜」
(ロングボウで援護しつつ回りの状況を確認する。)
しばらくして遠くから雄叫びが一つ聞こえたかと思うと、ゴブリン達が撤収し始めた。
ティカ「ケイおねいさん、ゴブリン達が退き始めたよ。もう少しぃ。」
ケイ「ほんと?助かった〜。」
さすがはゴブリン(?)、蜘蛛の子を散らすようにさっさと逃げていってしまった。どうやら今回は
形勢不利と感じてかろくに畑も荒らさず帰っていったらしい。
ゴブリン達が逃げさった後、畑の真ん中でケイとティカが一息ついてるとそこにサイとカディオスが
白い光り(ライトの魔法)に包まれてやって来た。
サイ「よう、そっちはどうだった?」
ティカ「何とか撃退したわ。どうしたの?この光り。」
カディ「ああ、これ?俺ライトのコモンリング持ってるから。」
ケイ「え〜、そんな便利な物持ってたんだ。こっちは薄暗い中で戦ってて大変だったのに。」
カディ「まあまあ、怪我したんだったら後でおれが治しといてやるから」
ティカ「で、そっちの方はどうだったの?」
サイ「なんてことないさ、すぐにかたづけたよ。たかがゴブリンの3〜4匹、な?」
カディ「早めにカタが付いたんで家畜の方にもたいして被害がなかったしな。その後ゴブリン達が逃げ
てくから追っかけてきたんだ」
ケイ「こっちも全部って訳じゃないけど何匹かは片づけたよ。手負いの奴も何匹か逃がしちゃったけど」
カディ「別にいいさ、その手負いの奴に用があるんだから(微笑)」
ティカ「どういうこと?」
カディ「簡単なことさ。地面に落ちた奴らの血を頼りに後をつけてけば住処が分かる」
ケイ「あ、なるほど」
サイ「住処さえ分かれば明日の昼にでも奇襲をかけられるしな」
カディ「じゃ、そろそろ行きますか。住処を突き止めるだけだからなるたけ軽装備でいこう。でないと
奴らに見つかるかもしれないし」
ティカ「そうしよ〜。」
ケイ「?。あ、あのさあ…今気づいたんだけどさ…」
ティカ「何、どうしたの?」
ケイ「コギエントさんは?…」
4人『あ、………………忘れてたぁ!』
−−−−続く(笑)−−−−−
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