「動き」の一つ一つは確かに目に見えるものなのかもしれないけれど、その「動き」全てを一度に表す事は出来ないだろう?過ぎ行く「時間」というものに縛ら
れている限りそれは在り得ないんだ。
だから、これは「非存在」に分類されているんだね。…これも、否と唱える人間も多いけれど私はそう解釈させてもらっているよ。
有名な言葉もあるよね、君も知っているだろう?教本に良く載っているあれだ。
”to me den to den”《ないものは、あるものにおとらず、ある》
これを忘れちゃぁ、マナの編成を変えて魔法を行使する事は出来やしない。
「存在」の構成を変化させるほど働きかけられるのは実は”非存在”なのだから。
「存
在」であるマナに働きかけてその組換えを行ってやる時、私たちの「不存在」である精神は酷く消耗するね?大きな力を紡ぎだそうとすればするほど如実に披露
困憊する。これが何よりの証拠じゃぁないかなぁ…と、この辺りはまだ君には実感ではないのだったね。まぁ、もうちょっとすれば身にしみるよ。(笑)