旅路( 2001/11/14)
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作者
HAL
登場キャラクター
シムズ




新王国暦513年 11の月 13の日 晴れ 十三夜
ロマール「駿馬の手綱」亭にて

オランを旅立った日より付け始めていたこの日記も、既に53枚目へと入り
早いものでもうすぐ2ヶ月もの時が経とうとしているのですね。
かつての常宿であったここもさる事ながら、オランのあの酒場が懐かしく思えてしまいますよ。
私ももう年なのでしょうか?この頃、一つ一つの事柄がなぜか無性に懐かしく思えて仕方ないのです。
年は取りたくはないものです。
さて、ロマール到着に当たって残念なことが一つありました。
オランを旅だったその日から、長い旅路を共にしたルインさんとのお別れです。
一人旅は初めてではないものの、一人旅ではここまで来るのも大変だったでしょう。
実際、始めオランに向った折りも、長い長い日数を重ねようやくたどり着いたものです。
私自身、こんなにも早くロマールへたどり着いたことに少々の驚きを隠せ得ません。
これも、ルインさんという心強い旅仲間があってこそです。
旅は道連れとはうまく言ったものですよ。
明日の朝出発すると言う事なので今夜はお別れ会と称し、共に下の酒場でルインさん、ファーメルさん
商隊で仲良くなった何名かと盛大に宴会を催しました。
主賓であるルインさはというと、いつもの悪い癖でしょうか。結局酔いつぶれ私の横で寝ております。
これで明日の朝出発できるのでしょうか?
そういえば、もう一つほど残念なことがありましたね。
ザイン領に入るころから始めたルインさんへの古代語のレクチャーが中途半端で終わってしまった事です。
授業開始と同時に眠りに入ってしまう、あの癖さえどうにかしてもらえればもしかしたら
習得できたのかもしれないのですが。と、いまさら言っても仕方がありませんね。
もう一人の生徒、ファーメルさんといえば、結構苦労しているようでしたが着々と実力を上げていっているようです。
ルインさんにも見習って欲しいものです。
とにかくやれるだけの事はしました。後はルインさん次第でしょうが、あの調子ではダメですかね。
それにしてもこの2人、結局最後の最後まで打ち解けることなくここまで来てしまいましたね。
なんなのでしょうね。私にはさっぱり原因がわかりません。
双方ともいい方なのですが。
さて、いよいよ故郷ベルダインまで目前のところまでやって来ました。
あと数日ほど商隊がロマールに留まる為、足止めをされてしまいますが。
正直、旅の疲れが相当溜まってきているようなので丁度良い骨休めになってくれるでしょう。
それとも、やはり年のせいでしょうか。できれば考えたくないことなんですがね。
また逸れてしまいました。いけない癖だ。
最近ふと気づくと、何の為に故郷へ帰るのかを忘れてしまいそうになることが多々あります。
時のうつろいというものは恐ろしい物です。
兄に会ったらなんと聞けば良いのだろうか。この休日のうちに考えておかねばなりませんね。
今ごろ、オランでは雪がちらついているのでしょうか?
ルギーさんは元気にしていますかね。
さて、今日もこの辺にしておきましょうか。また明日も良い天気であると良いですね。






  


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