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わんわん王国
ニィノ [ 2002/08/28 10:52:02 ]
 路上で拾った白・・・いや拾った時はむしろ小汚い鼠色だった子犬。
飼い主探して行ったり来たり。ついでに大道芸で稼ぎながらあっちへフラフラこっちへフラフラ。
とうとう「飼いたい」と申し出るシトをめっけたのであります。イイトコの坊ちゃんてカンジのおっとりした子です。
その坊ちゃんの目ん玉は子犬を見た途端、クリクリと輝きだしました。で、俺はとっても安心しました。
どーやらこの子なら大事に飼ってくれそーです。しかし、問題がいまひとつ・・・・。俺はその子に
尋ねました。

「おうちのシトは反対しない?」

そしたら家中の人間がみんな揃って無類の犬好きであるとゆーではありませんか。
うんうん、心配が杞憂に終わってよかったよかった一件落着。そんじゃこの子はキミのもんだ。可愛がってやっておくれ。
・・・てなワケで俺は坊ちゃんと家まで子犬を連れてゆきました。
・・・そんで坊ちゃんの言った「犬好き」とゆー言葉の威力を思い知りました。
家中犬だらけです。そら〜一匹や二匹くらいなら飼ってらっしゃるに違いないとは思っちゃいたケドね。
扉開けたら101匹(←勘)のワンワンにお出迎えされる・・・なんて誰が予測できますのん?
俺はその子に尋ねました。

「隣近所のシトは反対しない?」
「空家だよ」

そりゃそーだろ。
何だか、もっと普通の家に飼ってもらうべきだったのでわ・・・と一抹の不安を覚えつつ。
響き渡る犬の鳴き声に頭がクワンクワンして。
ちょっと情がうつった子犬に「幸せになれよ〜」と言いながら。
俺はその家をあとにしました。
あの家、巷では「怪奇犬屋敷」として有名だそうです。
そりゃそーだろ。