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ささいなミス
ラス [ 2002/11/27 0:07:23 ]
 最近、おかしい。………………………ような気がする。おそらく。
どこがどう、と言うなら……そう、具体的には。

何日か前の、パダからの帰り、たかだか狼の2頭や3頭相手に手傷を負う。
いや、それだけならまだいい。
ギルドに行けば、短剣投げの的を外し。
酒場に行けば、酒の杯をひっくり返し。
家に帰れば、茶をひっくり返し、料理の最中に包丁で指を切り、火傷をし。
あげくに、屋根裏の整理をしたあとに、下りる梯子を踏み外して腰を打つ。

1つや2つなら、ささいなドジで済む。
これだけ重なりゃ、ファントーに妙な目で見られてもしょうがない。

原因はと言えば、心当たりはある。
感覚の制御のせいだろう。
深く精霊を感じすぎると体調に影響が出るから、なるべくそれを感じないように制御する。
……と、どこまで制御していいのかわからなくなる。
以前みたいに、油断して頭痛と吐き気ってのもいやだから、めいっぱい制御して……
となると、今度はどうやら制御しすぎてるらしい。
五感以外の感覚が鈍ってる。
なんていうか……距離感とか気配とかそういう感覚が。

このまま仕事でもすりゃ、ヤバイことになりかねない。
下手をすれば、尾行に気づかない、逆に気づかれる、向けられる視線に気づかない、投げられるダガーを避けられない……なんてのはごめんだ。

ということで、ギルドに寄ったついでにひと言。
「“本業”のほうが忙しくて、しばらくこっちの仕事受けられないから」と。
文句を言われたので、リックの居場所を教えた。
そうしたらその次の日、リックに文句を言われた。
なるほど。どちらにしろ、文句ってもんは言われることになってるらしい。