| たいした仕事じゃない。 |
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| ラス [ 2002/12/07 0:09:41 ] |
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| | 新規の仕事は請け負わないぜ、と。 そう言いふらしてまわってたって、今までずっと定期的にやってた仕事まですっぽかすわけにもいかない。 たいした仕事じゃないが、嫌がる奴も多い。とくに女盗賊は向かない仕事だ。そしてリックにも向かない。 そう。娼館まわり。
仕事自体は、たいしたことのない仕事だ。 娼館で困ってることはないか聞いてまわるついでに、ギルドに隠れて何かやらかしてないかをさりげなくチェック。その途中で、娼婦たちからネタ集め。彼女たちに顔をつないでおかないと、いざって時に情報が手に入らないから、娼婦達のご機嫌窺いもやっておく。 ──メリンダ新しい紅だな、ジュディのドレスも似合ってる、フレデリカに頼まれてた香持ってきたぜ、色っぽくなったなエレナ、好きな男でも出来たかエルダ……(延々) ……たいした仕事じゃない。他に何か請け負ってなければ、娼婦たちに熱心にネタ聞きまわることもしなくていいんだし。
とは言え、最近はさすがにキツイ。 娼館のある通りは、賑やかな通りが多いし。 娼婦のほうも、俺のことを“ギルド絡み”と思ってるから、媚びを売ってくる。 べたべたと張り付いて……距離が近くなるってことは、それだけ影響を受けやすくなるということで。 ……そう。娼館まわりをする時には、いつもよりも一層感覚を制御しないとヤバくなる。 簡単な図式だ。そう。疲れないように感覚を制御する…のに、そのせいで逆に疲れる。 馬鹿か、俺は。
しかも、帰りにひと休みしようと寄った木造の酒場で、ムカつく赤マント野郎(注;レド)にそれを見抜かれる。 うんざりして家に帰れば、ファントーに「何かあったの?」と聞かれる。 ……………………ち。
(翌日。ギルドにて) あ? 仕事? うるせぇ、全部リックにまわせ。 ああ、そうだよ。何だったら、いつもの娼館まわりもあいつにまわしてやれよ(自棄) |
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