散髪 |
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ルギー [ 2001/09/25 8:38:50 ] |
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| 513年、9の月、25日
髪を切った。 いや、単に久々にほどいたままでいたらめちゃくちゃうざかったら、 いっそ切ってしまおうかと思って切っちまったんだが…… シムズも兄貴の事をもう気にしてねぇみてぇだし…… いつまでも、死んだやつの事を気にして、逃げてるわけにもいかねぇだろうし… で、切った。 きっと兄貴と全く瓜二つになるのは覚悟したが。(苦笑) 頭が軽い………で、首が異様に寒い(滅) しかも髪を切るなんざ、前髪を例外とすれば、11年ぶりだった。
丁度港の近く…つまり、俺が仕事をいろいろと斡旋してもらっている『森の子羊』亭の傍に、散髪屋があるとシムズに教えてもらったから、そこでばっさりと。 店の奴にずっと「勿体無い」言われ続けた。 まぁ、11年という時間で、すっかり腰よりも下まで伸びていたからな。 しかも、『勿体無いから鬘に使わせてもらう』と、引き取られた・・いや、髪を。 その分散髪代はただにしてもらったが・・………(笑)
その脚でそのまま『子羊』亭に、荷物運びの仕事を請け負いに行ったら 夜…いや、朝方か…に、編んでやったままの髪型でいたルーエンに
「本当に切ったの!?」
と、驚かれた。(苦笑) だから、切るって言ったじゃねぇかよ(笑) 大体俺の髪留めは、ルーエンの髪につきっぱなしだしな(笑) |
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心機一転 |
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ルーエン [ 2001/09/28 3:55:41 ] |
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| 9の月、25日。「森の子羊」亭にて、酒場の掃除をしながら考える。
何の成り行きか、ルギーに三つ編みの仕方を教わった。 …って、別に今まで三つ編みを全く知らなかったわけじゃなくて、三つ編みをする機会がなかったからやり方も忘れちゃったってだけなんだけどね。 でも、実際三つ編みされてみると、何となくおしゃれになった感じがする。 恥ずかしいような、嬉しいような…この気持ちを大事にしよっと。 何にしろ、あたしが今までしてた髪型で「ストレート」「ポニーテール」に次ぐ、新たな第三の髪型なんだから忘れないようにしないとねっ。
…………。
こんなんだから彼氏できないんだよなあ。言い寄ってくるのは下心丸出しのおバカさんばっかりだし、かと言って何処かで運命の出会いがあるわけでもなし。 これでも、顔とスタイルにはちょっ自信あるんだけどなぁ…。 やっぱり、女の子らしい事全くしてないからかなあ…(ぶつぶつ)
あ〜もうっ!! あたしだって年頃の女の子なのに〜。 何でも話せる頼りがいのある男の人と付き合いたいよ〜!!(泣)
そんなこんなと考えていると、見慣れた服装の男性が店に入って来た。 すかさず「おはようルギ−!」と声を掛けながら振り向くと、そこには短髪をなびかせたさわやか好青年が。
「ル、ルギー…ホントに切っちゃったの!?」
まさかホントにばっさりいっちゃうとは思ってもみなかったから、この変わり様は本当に驚いた。今の彼は、あの長い髪の頃の印象が見る影もない。こんなんであたしも良くルギーだって気付いたもんだ、うん。 でも、「だから切るって言ったじゃんかよ?」と言ったルギーの表情の清々しさに、彼の選択は正しかったんだな、と思った。 きっとあの髪にこれまでの色々な想いが詰まってて、それが今やっと荷が降りたんだろうな、とあたしは妙に納得してしまった。 そんなあたしの考えを悟ったのか、ルギーがあたしに向かって満面の笑みを浮かべながら、
「もう大丈夫だよ。それよりルーエン、改めて宜しくな!」
そう言ってくれた。あたしは当然、めいっぱい元気に台詞を返した。
「あたしこそ! 改めて宜しくね、ルギー!」
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