| 旅路 |
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| ガウヌ [ 2003/07/26 23:26:26 ] |
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| | 陽の光が眩しい。 ベルダイン沖に浮かぶ孤島。そこに隠された遺跡から出てきたときには、まずそう感じた。 私が組んだパーティは、三日近く遺跡の中にいたことになるのだからそれも当然だろう。 遺跡の中には竜牙兵をはじめとする、魔法の力で作られた番人がおり、最下層には屍肉で作られたゴーレムすらいた。
だが、私たちはそれらを退け、財宝を手にして帰ってくることができた。 財宝の中には魔剣などもあったが、私が使えるようなものはないようだったので、他の仲間に譲ってきた。 だが、遺跡の中で見つけた宝珠は私の手に残っている。 「これは鍵である」とのメッセージとともに残されていたもので、他の魔法の品を売ったお金の代わりに譲ってもらったものだ。
けれど、まだ“これ”が何処の、そして何の鍵なのかは解らない。 だがいつか“それ”に巡り会うこともあるだろうと思い手元に残してある。
さて、明日はロマールに向けて立つとしよう。今度はどんな出会いがあるのだろうか。 (ベルダインの宿“朱き雄鹿亭”にて)
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| 歩み |
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| ガウヌ [ 2003/08/12 23:17:37 ] |
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| | ザインを過ぎた。 路銀に余裕があったため一仕事も受けず、一晩宿で過ごしただけですぐに街を出てしまった。 出てきた今になってもう少しゆっくりすれば良かったと思ったが、今更引き返すのもためらわれた。 もっともこんなに急いで出立したのは他に理由があったからなのだけれど。 その理由というのは「銀狐」と呼ばれる冒険者に、エレミアの古道具屋で私の持っている宝珠によく似たものを見たことがあると教えられたからだ。 日が経つにつれこの宝珠が何の鍵であるかの好奇心は強くなってくる。 今では心のうずきが押さえられぬほどに強くなり、それに急かされている。 とはいえ、これが何の鍵であるかを知るのは急ぐ必要のあるものでもないと思うので、今度のエレミアでは足をゆるめてみることにしよう。 (自由人の街道で野営中に) |
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