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エルメスを探せ!
あらすじ [ 2002/07/08 0:37:46 ]
 ある日、酒場の掲示板にそれが張り出される。

「尋ね人。見つけた方には5000ガメル差し上げます」

破格の報酬と共に並んだ人相書きは、まさしくエルメスのものだった!


タネ明かしをしてしまえばただの他人の空似であり、
よく見ればどこかの貴族の子供だということも書かれているのだが、
突然、馴染みのある顔が馴染みのない金額と共に張り出されては、
そんな細かいところに目がいくはずもなかった!

その日、オランの街では冒険者たちによるオニゴッコが繰り広げられた・・・。

(P:書き込みの前にイベント掲示板の注意書きもご参照ください)
 
何時頃の事だろう…?
ライニッツ [ 2002/07/08 20:18:41 ]
 課題と言うのは往々にして、学生に対し精神的な重圧を程好く掛けてくれるもので。
まぁ、評価する側にとって見れば、比較できる分、順列付けもし易いのだろうけれども。

私は師の使いで、と或る方への届け物をしながらも、課題の資料となる書簡を読みながら、町の雑踏を歩いていた。
左手に杖を。右手には羊皮紙で出来た書簡を。書を読みながら歩いていて、通行人にぶつかったら間抜けも良い所なので。決して読み耽る事はせず、適度に前方にも視線を向けるのだけれども……。

……ふと、甲高い声が私の耳を打った。何と無く聞き覚えのある声だった。
何と無く気になったので目を向けてみる。最近暗がりで書を読む事が多かった所為か、昔に比べ視力が落ちている気がしなくも無いのだが。体格、髪型、大体の服装等の様子から、エルメスさんに思えた。
ただ違和感が有るといえば、酷く態度を繕っている事だ。何と言うか、ぶりっ子。そう、まるでどこぞのお嬢様の様な……。
引っかかりはしたが、私とて暇では無かった。課題の提出が刻一刻と迫っている。そう、事情があるのだろうと勝手に思い、歩を進める事にした。

そろそろ学院の三角塔に辿り着くか着かないかと言う所で、脇道から飛び出してきた影が有った。
またもやエルメスさんだ。(日の照り具合を鑑みれば、当たり前だとは思うが)汗だくになりながら、一心不乱に逃げている。そしてそれを追う何人もの人達。中には良く知った人も居た。どちらも必死の形相だ。

「……猫をかぶった所為で、顰蹙でも買ったのかな?」

走り去る人達を視線のみで見送りながら、考え無しな言葉が、ポツリと口から漏れ出てしまう。
まぁ、正直如何でも良かったと言えば良かったのだ。今、自分の意識は「『暁の』 ルーサー・ドレイク」の生涯と功績に於ける書物を読み漁り、説を纏める事にほぼ100%向いていたのだから。
 
面白そう・・・かも
アルファーンズ [ 2002/07/08 21:33:24 ]
 「あぢぃ・・・」
その日、俺は遺跡へ行くための面子探しに明け暮れていた。
精霊使いのおねーさんを捕まえて断られて。
魔術師のおねーさんを捕まえて断られて。以後、同じようなことが役何回も。
いいかげん疲れて、部屋を取っている宿に戻ろうとしたところで・・・。
「うおっ!?」
急に路地からエルメスが飛び出してきて、俺を突き飛ばし走っていった。
文句のひとつもいってやろうとすると、次いで飛び出してきた怪しげな一行に蹴り飛ばされる。
鎧と剣を持った奴、ローブを着た奴、軽装な奴、ただの冒険者集団かもしれないが、やけに人相が悪い。
エルメスのやつ、ギルドで何か揉め事でも起こしたか?それなら関わらないほうが・・・って、さすがにガチガチに鎧着たシーフなんかいねーよな(先入観)
となると・・・なんか面白そうだな(滅)ちょうど、エルメスには盗賊の斡旋を頼んどいたことだし、その結果を聞くことも含めてちょっち追いかけてみるかな。
でもなんで追いかけられてんだろ。
・・・・・・まいいか。とりあえず呼び止めて酒か茶でも奢って、話聞き出してやるかな。
俺はエルメスが走り出したほうへ、あいつが行きそうな場所を適当に選び出して足を運ぶことにした。
 
おいかけっこ♪
キア [ 2002/07/08 21:39:03 ]
 お仕事の途中にエルメスといろんな人が、おいかけっこしてるんを見つけたん。
エルメス以外みんな鬼さん?鬼さん?
なんか楽しそうだよねぃー♪

(うずうずうずうずうずうずうずうずうずうず)

うにゅ、おいらも混ぜてもらおーっと!!
 
目的のためには手段を選ばす
ケイド [ 2002/07/09 22:54:03 ]
 (酒場に入ってくる)
今日も暑いですねぇ。とりあえず水だしの紅茶と・・・いや、それだけで。

ああ、また貧乏ですよ。本を買ったのが失敗でしたよ。
かといって、こっちの仕事でチャチャット片づくようなものも・・・

(見たことあるような似顔絵に気づき、内容を読む)

ふむ・・・似てるだけで別人ですか・・・。
流石に偽物では、金は取れないですよね。
いや、でも・・・・

(しばし算段)
よし、これならいけますね・・・・

(席を立ち、大きな声で)

誰か、簡単に小銭を稼ぎませんか?
 
逃げて逃げて、逃げまくる!
エルメス [ 2002/07/10 0:50:24 ]
 ズドドドドド!!
ダダダダダダ!!
ドドドドドド!!


い、一体何人の足跡が響いているんだ!?


事件は昼過ぎに起こった。
いつもの通り、マイリー神殿で剣の稽古をしていた時のこと。
「いたぞ!賞金の女!」
いきなりそう叫んだ男がアタシの腕を掴み、乱暴にどこかに連れていこうとした。
訳がわからず、離せと言っても聞く耳持たず。
強引に振り払って神殿を飛び出したが・・・安心したのもつかの間だった。
今度は違う奴らがアタシに向かってくる。言うことはさっきの奴と同じ、「賞金だ!」ってことだけ。

なんだよ、一体アタシが何したってんだよ!?
借金なんか相棒以外からした覚えがない! 食い逃げだって神殿以外でしかした覚えはない!! どっかの柱をへし折った記憶なんか完全にない!!!

そんなことを考えてながらとにかくとにかく、連中から逃げていた。
ふと後ろを振り返ってみれば・・・だんだんさっきよりおっかけてくる人数が増えている・・・!?

くそっ! こ、これでも、足の速さと持久力には自信がある!
とりあえず、細い道がかなり乱雑に入り組んでいる住宅街「栗鼠の道」通りに入りこみ、どっかの屋根の上にでも上がって様子を見るか・・・。
・・・夢なら、夢なら覚めてくれよぉ! はぁっ、はぁっ・・・。
 
屋根を走るは・・・
アルファーンズ [ 2002/07/10 1:18:11 ]
 とりあえず、しらみつぶしに酒場を歩き回った後、適当な通りに入っていく。
確か、「栗鼠の道」通りとかいったかな。やけに入り組んでいて、道に迷いそうだ。
ふと、空を見上げると、並んだ住宅の屋根の上で誰かが走っていた。
ちらりと見えた髪や服から、エルメスっぽいような気がしたけど・・・。
カマかけてみるか。俺は走りながら、
「おーい、エルメス・・・ぱんつ見えてるぞーっ!」
アホくさいが、なんとなく効き目ありそうな気がした(滅)
とりあえず、人影がエルメス本人だったら酒場でも引っ張り込んで話聞き出してやるかな。
事情によっちゃ、恩を売れるかも(邪悪笑み)
 
屋根の上での挨拶
ラス [ 2002/07/10 3:13:51 ]
 「スカートなんか穿いてねぇよ馬鹿野郎っ!! ぱんつなんか見えるかぁっ!!」
そんな声がすぐ近くで聞こえた。

………………近く?
えーと。俺、どこにいたっけ(あたりを確認)

「や、やぁ!」
挨拶してくるエルメス。
なぁ…? 俺、仕事中なんだけど。
ここから、あの窓を見張ってるとこで……って、どうして屋根の上で挨拶なんだよ。

「追われてるんだよ! 借金と食い逃げが折れた柱とぱんつなんだ!」

──わかんねえ。

とりあえず……邪魔だ。いいか、俺は仕事中。そうじゃなければ話くらい聞くが、今はそんな暇ないの(きっぱり)
ということで…ここ入れ。
(自分が屋根へ登ってきた場所──斜めになった屋根にあいている天窓を指さす)
この下は物置部屋だから。もともとギルドの持ち物だった共同住宅だ。中を通って地上に逃げられる。

いいから! ………げ、やべ。見張ってる相手に気づかれ……っ!?
恨むなよ、エルメス!(天窓へとエルメスの体を蹴り飛ばす。効果音:どんがらがっしゃん★)

(姿隠しの呪文で姿を消しつつ)……ところで、何で追われてたんだ?
 
(無題)
キア [ 2002/07/10 16:55:54 ]
 「栗鼠の道」奥の方で、ど派手な音がしたんから行って見る事に。
たっしかあそこはギルドの持ち物だった共同住宅……って、前に教えてもらったんね。

物置だったはずの場所を、窓から覗いてみるん……埃が舞上がっちゃってよう見えないん(汗)
なんとか見えるんは天井の天窓が割れてること、たしかこの前屋根に上がった時は何ともなかったんよね、さっきのど派手な音といい、誰かおっこちたんか??

んみゅ、とりあえず、中入ってみよーっ☆(窓から侵入)
 
そして勘違い
シオン [ 2002/07/11 0:29:46 ]
 「じゃあ、アタシこれから神殿で稽古があるから、また後でな。」
エルメスがくしゃくしゃと私の頭を撫でて「古代王国への扉亭」から出て行ったのは今朝の事。
私はエルメスより少しだけ年上なんだけど、よく頭を撫でられる。まあ、私も嫌いじゃないんだけど、そういうの。

お昼ちょっと過ぎ、広場でエルメスと待ち合わせ。
稽古の後で一緒に買い物に行く予定だったんだけど、6つ目の鐘が鳴ってもまだ来ない…。
おかしいな…私、ちょっと遅れちゃったから、もうどこかの酒場に入っているのかな…?

近くの酒場に入ってみると、なんだか騒がしかった。
壁の張り紙の周りに人が集まってる…。
背伸びをして、目を凝らす。

……あの人相書き…エルメス!?
どうして!?お尋ね者になるような事なんてしたの!?


「あー、ごめんな。ちょっと遅れるかも。稽古の後少しやる事があるんだ。」
「あの神官さぁ、ホンットにむかつくんだよ。マジ嫌な奴でさー。」

朝方の、そんなエルメスの言葉が脳裏をよぎる。

………
……………
やる事ってまさか…まさか!
エルメス、どうして!?思いつめる前に、一言ぐらい相談してくれてもよかったのに…!

気がついたら、酒場を飛び出していた。
 
黒幕の登場
バリオネス [ 2002/07/11 1:13:18 ]
 酒場の掲示板にはられている、一枚の人相書きが気になり目を通す。
エルメスに5千・・・だがしかしやつの両親は冒険者だったはず。
エルメスとカーナができていると聞いた時、エルメスの素性は一通り調べてあった。
実際に出会った時の感じからしても、貴族としての風格は0に等しかった。
以上の事からエルメスと人相書きは別人と判断できた。

人相書きの前でしばらく思案する。

エルメスに大衆の目を引き付けて、私自身は本物を見つけ大金を手に入れる。
使い魔のカラスにエルメスを探すように指示を出す。
エルメスの現在地を情報として売りにだせば、いくらかは確実に手に入る。
都合の良い事に、発見したエルメスはそれらしき群集に追われている。
これで確実に情報の需要が見込まれる。
だが、一人ではどちらか片方はおろそかになる。
協力者が必要だ、ジェロームでも召喚しようか・・・
そんな事を考えていると「誰か、簡単に小銭を稼ぎませんか?」と叫ぶ者あり。
とりあえず話だけでも聞いてみようか。場合によってはこちら側に引き込む事もあり得るだろう。
カーナの治療費の為、エルメスには生け贄となってもらおう。
 
方向転換!
エルメス [ 2002/07/11 1:24:53 ]
 い、いて、いってぇ〜・・・・・・。
<>
<>アタシとしたことが、受身を取ることに見事に失敗。
<>足と腰を思いきり打ったようだ。
<>・・・あんの・・・ラスの野郎!! 今度会ったら絶対許さねぇ!
<>ようやっと、痛みが和らぎ起きあがろうとしたところ・・・。
<>
<>
<>「はにゃ、はにゃにゃにゃにゃぁ〜!」
<>
<>「!?」
<>
<>
<>
<>上から何かの物体が落ち・・・ほげっ!?(命中)
<>
<>
<>
<>「い、いたたぁ・・・あんなとこで、足が滑っちゃうなんてぇ〜・・・あ、あれ?エルメスぅ?」
<>ぐ・・・ぐぅ〜・・・(悶)
<>き、きさまはキアかぁ! お、おまえ、アタシの何の恨みがッ・・・!
<>
<>「エルメス、探してたんよ。鬼ごっこやってるんか?オイラも、オイラも仲間にいれてん☆」
<>「誰が鬼ごっこなんかやっとるかーッ!! あのな、遊びじゃないんだぞこれは。アタシの命に関わる問題だぞ!」
<>「はにゃ?」
<>・・・ん?段々外が騒がしく・・・?
<>そりゃそうだ、あんなでっかい音がすりゃ、気づかれるに決まってるじゃないか!(汗)
<>「く・・・詳しく説明してる暇がない!行くぞキア!」
<>「うにゃぁぁぁぁぁ!!」
<>
<>
<>アタシは何故かキアを肩に担ぎながら、急いで反対側の窓から飛び出した。
 
つられてしまってさぁ大変
アルファーンズ [ 2002/07/11 21:59:35 ]
 よし、本物だったな、間違いない。
俺は言い返してきたエルメスを追いかける。
はて、俺は別に追いかけなくても声をかけるだけで良いんじゃなかったっけか?
そんなことを考えていると、どっかの家からけたたましい音。
・・・落ちたか?
その音のした方向へ行ってみる。家があるが、玄関が無い。裏手のようだった。
好奇心に駆られ、無用心にも窓を覗くと・・・。
「うにゃあああ!」
というどっかで聞いたような声とともにキアを抱えたエルメスが飛び出してきた。
「どわぁぁぁぁぁ!!??」
俺はそのエルメスたちに追いかけられるような形で、つい一緒になって逃げ出してしまった。
なんで俺まで一緒に逃げなきゃいけねーんだっ!?後ろからは数人が追いかけてきている。
『だ、誰かなんとかしろーっ!!』
俺とエルメスの絶叫が響き渡った。
 
ドミノ
セレネド [ 2002/07/11 23:38:18 ]
 久しぶりの休日にオランの街を散策していると背後で聞き覚えのある叫び声が、振り向こうとした瞬間に凄い勢いで2つの影が僕の横を通り過ぎて行きました。
「あ、アルファ・・・
「危ないぞ!」
僕が影の正体に気付いて声をかけようとしたのと同時に、当のアルファーンズさんから警告が飛び、更に不気味な物音が背後から近づいて来るのが聞こえて来ました。
不安を覚えて音の方を振り向くと・・・

ズドドドドドドド!!
ダダダダダダダダダ!!
ドドドドドドドド!!

あわわわ、な、な、何事!?
・・・と、とにかく逃げなきゃ!!
必死の形相で迫ってくる人の群れに度肝を抜かれながらもなんとか逃げようと走り出そうとした瞬間、

あわわっ!

自分のローブの裾を踏んづけて倒れ込んでしまいました。

うわっ!どけ〜〜!!いて〜!ぎゃっ!むぎゅ〜

倒れた僕を避け損ねて数人が転び、転んだ人を避け損ねた人達がまた転び、それをまた・・・

きゅ〜
自分が原因の大騒ぎをよそに、僕は次々倒れこんでくる人の重さに押しつぶされて気を失ってしまいました。
 
知り合い…?
ウィード [ 2002/07/12 0:05:49 ]
 んー?
丁度、昼飯を食いに行った酒場。俺は目を擦って、思わず壁に貼ってる紙を見てた。
あーっと…コレって俺の目が悪くなったとか、そんな訳じゃねぇよな…?
その紙に描かれてた絵は俺の良く知ってる奴に似てた。
あ、ソコのおっちゃん。悪ぃ、コレ何て書いてんだ?
う…うるさい、悪かったな、読めねぇの。今勉強中って事にしといてくれよ。や、だからさ、コレ。

「こりゃあ、手配書だな」

…へ?確かに、何か数字書いてあるし。…って、5000ガメル?!
一体何やったんだか。
食い逃げ?…どれだけやればこんな額になるんだよ。
それとも、高価な壷でも割ったとか?

「知り合いか?坊主」

まぁ…んな気もする。
そう上の空で答えたら、いきなり肩を掴まれた。

「今どこにいるか知ってるか?!俺も捕ま…もとい、ちっとした知り合いでよー、訳を聞きたくて探してんだ。心当たりは」


…エルメス…友達はもー少し選んだ方がいいと思うぞ…。
 
変装、完了?
エルメス [ 2002/07/14 19:18:49 ]
 はぁ、はぁ、今回はどれくらい走ったか・・・。

さきほど打った足腰も痛い。・・・そろそろ限界か。
「栗鼠の道」をわざとちょこちょこと複雑に回ってきたお陰か、今は、後ろから人が見えない。
少し安心して、ゆっくり足を止める。

アルファーンズ、キア、アタシの3人が同時にため息。
・・・詳しく話しを聞かせろだァ? んなもん、こっちのセリフだ!

「オイラも、鬼ごっこにまぜてもらおうと思たん。」
「たまたま終われているお前を見て気になったもんでな。面白そうだったし。あ、 ほら、例の盗賊の凱旋の件の結果も聞きたかったし。」

・・・ようするに、お前らはただの興味本位だったのね?

がっくりと顔を落とし、それからふと見上げると・・・。
夢中で走ってきたから気づかなかったがここは、服屋のまん前だった。




・・・・・・。


よし、変装するぞ、二人共。
嫌だ?ふうん、そうか。お前らだって追ってくる奴に顔見られてんだよなぁ?
だったら、これからどうなりそうか想像つくよなぁ?


・・・店から出てきたのは、幼児服を着たキアを抱く、30〜40代に人気のありそうなワンピースを着たアタシと、子供服を着たアルファーンズだった。
3人とも、帽子を目深く被る。

・・・そう、アタシら3人を親子に見せようという作戦。
親子に見えるように・・・アタシはアルファーンズの手を握る。すまん、許せ。アタシだって死ぬほど嫌なんだ。
 
トウソウ、逃走
キア [ 2002/07/14 21:20:30 ]
 変装……なぁ、エルメス?いい作戦ではあるとおもうんよ。
だけどんねぇ……リボンがいっぱいついたフリルのワンピースでなくてもよかったん思うんけど……。

「そっちのほうが意外だろ、男の子みたいな格好したグラランがまさかふりふりの乙女チックな服きてるとは、誰も思わないからさ」
「んでも、この服、耳を隠すためのこの帽子にはちょっと不釣合いなん……」
「まだいいじゃねーか、俺なんか女装だぞ女装」
「(暫くじーっと見た後笑いを堪えつつ)いや、兄ちゃん似合ってるんよ?」

んみゅ、んでもこの変装のおかげで、近くにたむろしていたん、さっきまでおっかけっこの鬼さんやってたお人達の目をくぐり抜け成功☆
とりあえず、一旦隠れれそうな場所を見つけて、一休みなんよー。

「ったく、一体なんなんだ?」
「だからアタシが知りたいんだって」
「遊んでたんと違うんね」
「談じて違う!」

んでも、この後が問題なんよねぇ、エルメス足と腰痛めてるん、このまま走り倒しはきっつだろうしぃ…………。
エルメスのお宿はもちろん、アル兄ちゃんやおいらの所も危なそうだしぃ…
……………あれぃ?

「エルメス、あれシオンねーちゃんと違うん?」
「あ、本当だ、あー、アタシ今日シオンと約束があったんだよ…」
「とにかく逃げるのに協力してもらおうぜ」

隠れてるところからこっそりとシオンねーちゃんを呼ぶおいら達。
気がついて来てくれたんはいいけど……なんでそないに怒ったよーな、泣きそーな、お顔してるん??

「約束破った事怒ってるんか?」
「……かもしんないけど……、あ、あのさー、シオン」
「エルメス…どうして、どうして一言ぐらい相談してくれなかったの!?そんな事する前に!」
「…………………は?なにが?」

………………………………………………うにゃー、いったい…なに?

 
追われる理由
アルファーンズ [ 2002/07/14 22:14:29 ]
 「どうして、こんな酷いことを考えたのっ!?」
わけも分からず、俺たちはシオンの怒声とゆーか悲しみの叫びとゆーかを聞き続ける。その早口には、さすがのエルメスも反論の余地が無い。
シオンが息継ぎをした隙に、ようやく俺が口を挟む。
「お前さ、勘違いしてねーか?」
「・・・はぁ、あのどちらさまですか?」
・・・頭いてぇ。俺ってそんなにハマリ役なのか?
とりあえず、事情を説明・・・といっても、何故か追われていると説明して、変装だということを告げる。
・・・おいコラ、うつむいて肩を震わせるなっ!
そして、シオンからも事情を聞く。
「なにぃ、アタシに5000ガメルの賞金!?・・・っと」
声が大きくなったエルメスは、慌てて口を塞ぐ。
しかしなんでまた・・・。
「お前、なんか悪いことしたのか?貴族の家に盗みに入ってドジったとか、食い逃げしたとか」
「借金してるとか、物を壊したとか」
「前に言ってた、腹が立つって言う神官を傷つけたとか、まさか殺しちゃったりとか」
俺たちが口々に推測を述べる。
「アタシはそんなことしてねぇっ!」
大声で叫んだエルメスの口を押さえつけ、なおも文句を言おうとするエルメスをどうにか静めようとする。
その一部始終を、近くの建物の屋根に一羽のカラスがずっと観察していた。

「じゃあ人を隠すには人の中。どっかの大通りか広場へいかねーか?案外、見つからないもんだぜ」
また服屋へと戻り、念のためにシオンにも変装をしてもらっている間に俺はそう促す。
「ま・・・それも一理あるな」
変装集団にシオンを加えた一行は、とりあえず歩きだす。そのときになって、ようやくカラスに気が付いたが、珍しいものでもないので俺は大して気にも止めていなかった。
 
交渉
バロウズ・エラザール(依頼人) [ 2002/07/20 4:58:43 ]
 その通りだ・・・。

必ずしも私の娘が必要というわけではない。
”あれに良く似た人物”を代わり用意できるのであれば、
その者を連れて行くだけで我が家の体面は保てる。

しかし、娘本人ではないのだから報酬額は削らせてもらうぞ。4割だ。
なに、街中の人間が見間違うほどあれに似た者がいる?
8割? それは高い、5割でどうだ。
他に身代わりが用意できるのかだと? むむむ・・・

(半刻後)

冒険者とは本当にしたたかな連中だ。
例の行事と我が家の事情をあらかじめ調べてくるとは・・・。

さっきの連中の中でも、特にあの半妖精!
・・・足元を見おって。
 
その頃、広場の片隅で
ラス [ 2002/07/24 0:05:19 ]
 仕事を別の奴と交代して、休憩時間。
さーて、この間にメシでも食っておくか、と。
近くにあった広場の屋台で、適当に注文。

「あ! ラ…(むぐ)」

…………誰だ? 今の声。
振り向くと、ベンチには妙な一団。……いや、一団としか言いようのない…なんて言うか、『違和感の集団』。

目が合ったのは、男の子の服を着てる奴。口元を押さえてるところを見ると、声を出したのもこいつ。
っていうか……シオンじゃん(あっさり)。
そう思って見ると、妙な一団の内訳がなんとなくわかる。
奥様なエルメスと、お子さまなキア、そして女の子なアルファーンズ。

───見なかったことにしよう。

即座にそう判断して、踵を返しかけたところへ、服の裾をエルメスに引っ張られた。
「……ラス? さっきはよくも蹴り落としてくれて…」
いや、うん。どういたしまして………っていう答えは期待してなさそうだな…(汗)

理由は知らないが追われてる。どうやら自分に賞金がかかってるらしいから、真偽を確かめて欲しい。
そう脅して……いや、頼んでくるエルメス。
いや、俺の仕事、まだ終わってないんだけど……。

え? さっきの変装、何でわかったかって? いや、だって…シオンの男装ってそれ…仕事中のシオンの格好とほぼ同じじゃねえの?

……んーと…あれ? あそこにいるのケイドじゃん。
よし、ちょっと待て。俺は今、時間とれねえから、ケイドに頼んでやるよ。
さっき蹴り落とした詫びは、今度酒奢るから。な、エルメス?

おーい、ケイド! 悪い、ちょっとこっち来てくれ!
 
悪事胎動
ケイド [ 2002/07/25 19:00:33 ]
 さて・・・依頼主との交渉はばっちりですし、後は本人を・・・。

って、ラスさん。なんですか?
学院の司書さん達との飲み会ならもうちょい・・・。

ああ。その話ですか・・・結構、有名ですよ。
って、ここで話すのもなんですし、ラスさん仕事なんでしょ。
とりあえず、ここじゃ、目立って仕方ないです。
・・・場所を変えましょう。

−四半刻後、精選香草堂本舗にて−
(10代半ばの少女が、茶を出し奥へと入っていく)
まあ、喉も渇いているでしょうし。どうぞ。

じゃ、エルメスさんが狙われている事情を話しますよ。

まず、この件の依頼主はバロウズ・エラザール子爵。
貧乏貴族との政略結婚で商人が成り上がったという設定にひねりもクソもないような人です。

彼は更にのし上がろうと、娘を政略結婚に使おうとしました。
所がこのお嬢さん。それが嫌で逃げちゃったんですよね。
しかも、顔合わせの日は明日。
それで、必死になって、捜しているのですが、そのお嬢さんがエルメスさんにそっくりって分けですよ。
これが今回の事件の理由ですよ。

・・・え?
じゃあ、事情が分かれば追いかけられないのでは?
いや、そこが違うんですよ。
彼にしてみれば、娘であろうとエルメスさんであろうと出世の道具としては代わりがないって事ですよ。

それに気づいた奴が、そのことで彼と交渉して、エルメスさんの場合でも4000支払われることになったんです。

(がしゃんと言う食器の割れる音)

アレ?皆さん、どうなさいました?
ああ・・・盛った薬がようやく効いてきましたか。
これ、痛み止めなんですけどね。規定量を超えて飲むと四肢の末端が痺れてくるんですよね。

そうそう。言い忘れてました。その交渉した人物なんですが・・・俺です。

さ。ウィントさん達。お仕事ですよ。

(扉の開き、そこから誰かが入ってくる)
 
悪事加担
ウィント [ 2002/07/25 23:54:32 ]
 どぉ〜れ。

(腕まくりをしながら入ってくる目つきの悪い青いバンダナをした男)

えーっと、こいつらふんじばって、エルメス……じゃなかった、貴族のおぜうさんをとっつかまえればOK、と。
ボロいなぁ、これで4000山分けなんて……(にへら)

あ、アーディ、一応扉に鍵掛けんの頼むな、外の見張りも。
裏口はミルフがやってくれてるし……

あとは、縄はここに用意してある。
さ、ケイド。1人ずつやっていこうか。
そろそろ喚いていた口も上手く回らなくなったみたいだし。
 
ウラ稼ぎ
コーデリア [ 2002/07/26 2:14:34 ]
 み〜んなエルメスを追いかけてる。
あの手配書はぁ、エルメスじゃないのにぃ、ヘンなの〜。
あたしはぁ、ホンモノ追うもんね〜。

お嬢様はどこから逃げるかしら。それとも隠れちゃうかしら。
こういうとき、あたしだったらぁ、みんなが間違ってるスキに逃げちゃうかな〜。
ん〜とぉ、そうね、船だったら追っ手も追いつけないかも〜。
港で張るぞっ。

<数刻後>

来た。ほんとに来たわよ。
もしかしてあたし、アタマいい?
あぁ、でもあのお嬢様、男連れよぉ。張り紙にはなかったわ。護衛をやとったのかしら? 護衛にしてはひょろひょろのヤサ男ね。カネモチのお嬢様なのに、おん出てくるときナンにも持ってこなかったのかしら? それともあのヤサは、ああ見えてスゴウデ?
ま、いいわ。
当たって砕けろよ。(たたた)


「あぁぁ・・・お願い、見逃してちょうだい。わたくし、あの家には戻りたくないのです」

そんなコト言われてもぉ、あんたカネヅルだしぃ〜。って、このヤサ男はカネヅル抱きしめてオロオロしてるだけだけどぉ、護衛じゃないのね。なら、何かあってもショウキあり?
な〜に、お嬢様。身の上話?
まぁね、そんなハゲちゃびんとケッコンなんて、考えてみればカワイソウだし、あたしでもヤだけどぉ〜。
そぉね、どうせならそっちのヤサ男と一緒に暮らすほうが、顔あわせててもキモチ悪くないし、いいかもしんないけどぉ〜。
でもぉ、あんたはカネヅルでぇ、あたしはビンボーがキライなの。
見逃せって言うなら、なんかちょ〜だい。
ほ〜ら、あそこに冒険者がいるわ。誰かを探してるみたいじゃない?
あたしが大声出せば、よってたかって捕まえに来るかもぉ。


あたしは、紋章が刻まれた高そうな指輪をもらった。
 
出港準備風景
水夫A [ 2002/07/31 14:51:28 ]
 誰だ、間違えて違う樽を積み込んだやつは。
どうせ間違えるなら酒樽にしろっての!

入ってたのはガキが3人。
なんなんだよ、おまえら?
 
路地でばったり
ラス [ 2002/08/11 16:11:08 ]
 エルメス、アルファーンズ、キア、シオンの4人をケイドに預けて、俺は仕事に戻った。
見張ってた相手に、予想よりも早く動きがあったおかげで、予想よりも早く仕事が片づく。
ケイドたちと別れて2時間後には、仕事は終わってた。

こんなんなら、エルメスに付き合ってもよかったな。蹴り落としちまったし。

…………………………ま。いっか。
ケイドがどうにかしてくれるだろ。あいつのコネと駆け引きは相当のモンだ。

それより、ケイドの紹介で、学院の司書のおねーさんたちと飲み会を……野郎側の面子って、誰だっけ。ケイドと俺とシタールとウィントと……あれ? ロビンは…ああ、そうだ、ロビンには絶対内緒な、とか言ってたんだった(頷)

そんなことを考えながら歩いてたら、コーデリアとばったり。
にやにやにまにましているコーデリア。こんな時のこいつは…いつも下手な隠し事がより一層下手になる。

…………今、後ろに隠したのは何かな、コーデリアちゃん?(にっこり)
 
ワイン漬けな僕ら
シオン [ 2002/08/11 17:11:12 ]
 ……あう……頭が痛い…。
それに何?この匂い…ワインの匂い…?

誰かに頭から水をかけられ、目が覚める。
見上げると、怒ったような呆れたような顔をした男の人。……船員さん…?
突然の事に状況が分からず、とりあえずきょろきょろする。

「…よう、やっとお目覚めだな。」
「う〜……オイラ、頭痛いんし気持ち悪い…。」

声の方に顔を向けると、そこには樽の中から顔を出したアルファーンズさん。それに、キアちゃんも。

……私も樽の中。
空のワイン樽。頭が痛い原因はこれだったのか……。…うぇ…。
…………。

って、エルメスは!?ケイドさんもいない!もしかして…私たち、はめられたの!?って言うか、ここは何処!?
…みんな、早く追いかけないと!エルメスの身に何かあったら…!
私はふらふらと立ち上がり、みんなに檄を飛ばす。



「みなひゃん、いひまひょう!えるめふがあぶないれす!」(←既に酔いでろれつが回ってない)
 
エラザール邸へGO
アルファーンズ [ 2002/08/11 18:02:19 ]
 シオンに水をぶっかけ、覚醒させる。
・・・こいつ酔ってる・・・まぁしゃーねー気もするが・・・。
とりあえず、エルメスが危ないのは違いないな。
俺たちは船の船長に迷惑料にいくらか金渡してさっさと街中へ戻っていく。
「あぅー、まってくらはーい」
まだ酔っているらしく、へろへろとした足取りのシオン。
「ええい、乗れ乗れ」
半ば強引にシオンを背中へ乗せて走る。・・・重さについてはとりあえず、ノーコメント(謎滅)
もうさっき一服盛られたところ行っても無駄だろうな。よし。
「おいキア、エラザール邸まで案内しろ!この街なら大抵知ってるんだろ!?全速力だ!」
キアは「わかったん!」と頷き、爆走ダッシュしだす。
・・・マテ、前言撤回。俺のスピードに合わせてくれ・・・。
 
ウラ稼ぎ失敗?
コーデリア [ 2002/08/12 0:09:10 ]
 いや〜なヤツってぇ、いるじゃない?
ううん。セイリテキにいや〜なんじゃないの。
ヒトの気持ちをぉ、深読みするヤツぅ。会いたくない時にかぎってぇ、会っちゃうヤツぅ。
あたしにとってはぁ、それってラスなのよね。

なによぉ。
あたしがカワイク笑っているのがぁ、そんなに気になるの?
あんたにかんけーないわよぉ。
ちょっとお仕事してぇ、ゴホウビもらっただけよぉ。
とうぜんでしょぉ? セイトウな報酬よぉ。
イヤっ! あんんたになんか見せないもん。

「おおっぴらに話せない手段で手に入れた報酬だから見せたくねーんだろ。例えば、人を脅して無理やり交換条件押し付けて手に入れたブツとか」
アタリ。
もしかしてぇ、あたしってぇ、わかりやすい? バレバレ?
なんて、ちょっとユダンしたら、あたしが血のにじむようなドリョクをして手に入れた指輪を、あっという間にぃ・・・。
返してよぉ〜。あたしのよぉ〜。
「正当な報酬が現物支給って変じゃねぇ? 誰んだよ、これ」


あたしは手に入れた指輪の出所を吐かされた。
 
紛失
ケイド [ 2002/08/12 17:23:13 ]
 さて、邪魔者の排除は完了したし・・後は、運ぶだけとなりました。
大事な大事なお届け物(エルメス)は店で使う貯蔵樽に入れてあり、逃走じゃない・・・うっかり落とすことはない。

って・・・はずだったんですがねぇ・・・。

まさか、橋の上で喧嘩してるバカが居るなんて思いもしませんでした。
しかも、それに巻き込まれるなんて思いもしませんでした。
さらに、その騒ぎで樽をハザード河へ落とされてしまうなんて思いもしませんでした。

(しばらくの沈黙)
とりあえず、回収する為に下流へ向かいましょう。
港で誰かに見つかる前にじゃないと・・・すっげーやばいですから。
 
港へ
ラス [ 2002/08/13 1:16:13 ]
  んで? この指輪を強奪した相手は港で会ったんだよな?>コーデリア
 ああ、人捜しと賞金の件は、了解した。エルメスが追われてたわけもわかった。

 さて……どうするか、だな。
 船を手配してたならもう出航してるか…それなら、依頼人の屋敷に直接行ったほうがいいのか?
 いや、待てよ。コーデリアの話を聞くと、カネヅルとヤサ…じゃねえや、お嬢様とその駆け落ち相手に会ってから、まだそんなに経ってない。
 ってぇことは……港に行けば間に合うのか?

 ──依頼人は放っておいても逃げない。
 ──お嬢様は放っておけば逃げる。

 よし、港に行ってみるか。どうせここからならそう遠くない。
 依頼人とこに行くのは、いなくなっちまったことを確認してからでも、遅くねえだろ。

 えーと…一度、河原に出てそこからまわってったほうが、ここからなら近いか。

 と、コーデリアを連れて河のほうへ。
 もうすぐ港に…………………って、アレ何だ? 河に流れてる…アレは。

「樽だと思うの」

 ………見てすぐわかることだけ、とりあえず答えないようにな、コーデリア。

「人が入りそうなくらい、おっきいわね」

 ………そうだな。なんか……中から生き物の気配っつーか匂いを感じるのはどうしてだろうなと思うけどな。
 
下見
キア [ 2002/08/14 22:33:05 ]
 「はよ、はよ、エルメスがかわりに結婚させられちゃうんよぉ!」
「グラランの足に追いつけるかっ!しかも人一人かかえてるんだぞ」
「兄ちゃん訓練がたらんのよ」
「ぜってー違うっ!」
「もぉー、とろいアル兄ちゃんなんて待ってられん、おいらだけでも様子を見にいって来るん!」

後ろでなんか兄ちゃんが叫んでるんけど、ムシ。
エルメス危機一髪なんよぉ!!!

(数分後、大きな屋敷の前)

あんまりこの辺は配達にはこないんけど、この家で合ってる筈なん……(窓から覗きこむ)
「えぇい、娘か、その身代わりの子はまだか!」
ビィンゴ♪家は合ってたん。
ふぅみゅ、エルメスはまだここに連れてこられてないみたいんねぇ…。
んじゃ、さっきのお店からこの家に来るまでの道を逆にたどればぁ。

とりあえずアル兄ちゃんとシオンねーちゃんとこにもーどろ。
 
依頼人の苦悩
バロウズ・エラザール(依頼人) [ 2002/08/16 15:30:48 ]
 それにしても、偽者の話ばかり届いて娘自身はまるで掴まらんとはどういうことだ!
自分の娘ながら、あれがそこまで世間に聡いとは思わんのだが・・・。

例の半妖精が連れてくる偽者で明日の見合いを乗り切ったとしても、
そこで向こうに気に入られた時には、やはり本物が必要になるではないか!

出来るだけ向こうから断らせるように仕向けるが、もし気に入られた時は・・・
 
瓜二つ?
エルメス [ 2002/08/19 3:11:29 ]
 気がついたら、自分の体が何か流されているような感覚。
だけど、頭がボーっとして、よく分からない。

しばらくしたら、なんか体が上に引き上げられているような感覚。
少しして、まぶしい光が目を襲う。
ここでアタシの意識はハッキリした。

これは……樽?なんでアタシは樽の中に!?
そしてここは船の上か!?

何がなんだか分からなくて言葉も出ないアタシを、数人の船員が驚いたというか、変な目で見ている。

そしてその後ろに……。あれ?これは夢なのか?


アタシと全く同じ顔した女が、アタシを見ている………。
 
行動不能
バリオネス [ 2002/08/21 0:07:14 ]
 意識がもうろうとするなか、焼魚の残骸ごしに空を見詰める。
「なぜ私はゴミ捨て場に居るのだ・・・」

精選香草堂本舗の建物の中に入っていったエルメスの様子は、使い魔では知る事ができない。
仕方ないので私自身が潜入を試みたが、建物の外にはあからさまにアーディが見張りをしている。
フレンドリーに近づき奇襲攻撃をかけた所まではよかったが、ひらりとかわされ逆にのされてしまった。
で、裏のゴミ溜めに捨てられてしまったと言うわけなのだ。
「ちっくしょうぉ〜あのやろうぉ、生ゴミの日は昨日だぞ・・・」
だめだ、洒落にしかならん。
とにかく現在の状況を把握せねば・・・
ごみ箱から出ようとしたが尻が見事にはまっていて、出る事が出来なかった。
「ちょっとマジかよ、誰かへるぷみ〜〜〜〜!!」
裏路地に悲痛な叫びが轟いた。
 
悲鳴?
キア [ 2002/08/26 15:35:58 ]
 兄ちゃんたちとごーりゅーして、さっきのお屋敷から、変なお茶を飲まされたんお店の道を逆にいったんけど、ケイドってったっけ?あの半妖精の兄ちゃんにはお会い出来なく、無事(?)さっきのお店にごーるイン……。
「ついちゃったんねー」
「ついちゃったんねー、じゃないエルメスはどこいったんだよ」
「そんなん、おいらわからんもん!」
アル兄ちゃんと言い合いしてるんと、裏の方から変なお声が聞こえてきたん。
「ねぃねぃ、裏路地のほうで誰か叫んでるん」
「気の性じゃねーの?」
「気のせーと違うんよー、男のお人のお声が聞こえるっしょ?へるぷみーって」
「あいにくと、俺は男の助ける声は聞こえない耳してるんだ(しれっ)」
「むー、いぢわる言うとらんではよ行くん!」

しぶる兄ちゃんは三つ編みを引っ張ってセンドウ!裏路地のほうにむかうぞー!
 
追跡続行
アルファーンズ [ 2002/09/05 18:41:38 ]
 ったく・・・野郎の悲鳴なんかどーでも良いのに。
愚痴をこぼしながら、キアに着いて裏路地へ向かう。キアが声のした方を探し始める。俺も探そうとしたとこで、ようやくシオンが覚醒する。
「あ、あれ・・・なんで私アルファーンズさんの背中にっ!?」
「やっと起きたか。何でってそりゃ・・・」
そこまで言いかけて、正面にあったゴミ置き場から何かがずぼっと天に向かって突き出された。
「き、きゃー!おばけー!?」
「うおおっ、これは伝説の生ゴミ魔法生物って奴か!?」
シオンと俺、同時に驚き後ろへばったりとコケる。
「ちがーう!私は人間だ!」
突き出された何か・・・手をワキワキさせて物体が声を張り上げた。不気味に思いつつも手を掴み、ひっぱり上げると生ゴミ臭い人間が出てきた。あやしいけどとりあえず話を聞いてやる。

・・・なるほど、あのカラスはこいつの使い魔だったのか。
「よし、エルメスの居場所を言え、今から追いかける。使い魔にはちゃんと後を追わせてるんだろ?ついでにあんたも着いて来い、最後まで付き合ってもらうからな」
生ゴミ男(バリオネス)を引き連れ、俺たちは走り出す。
・・・あ、使い魔からの情報はこいつ(バリオネス)しかわからねーんじゃん。ほら、さっさと先頭切って案内してくれよ。
 
港到着
ラス [ 2002/09/07 2:02:05 ]
 あれ? おまえが見かけたお嬢様ってのが乗った船って…………(海上を指さす)あれか?>コーデリア
ちっくしょ…もう出航しちまったのかよ。
それなら、やっぱ依頼人のほうを当たってみたほうが……。
…………ん? さっき見かけた妙な樽があの船に回収されて……。

そこへ走り込んできたのがケイド。

「ま…間に合いませんでしたか……」
がくりと膝をつく。

えーと。どういうこと?
樽を追いかけてきたっぽいケイド。でもケイドはエルメスを……(思案)

「ラスさん! いいところに! ………水上歩行、使えましたよね?」

──いや、使えるけどさ。なんでそんな血相変えて、俺の襟首掴んで………落ち着け、ケイド。な?
  それに、街なかで魔法なんてほいほい使えるかよ。いくら知らない仲じゃないとは言え……。
  っていうか、これまでの経緯をまだ整理出来てねえんだけど……。

「今度の、司書さん達との飲み会、一番の美女をラスさんの正面に配置しますから!!」

──よし、ケイド。準備はいいか? なんだったら、時間延長してやってもいいけど?

ウンディーネに呼びかけている最中に、コーデリアからの冷たい視線を感じたが……気にしないことにした。
 
深夜。港近くの宿屋の一室で。
ケイド [ 2002/09/09 21:19:58 ]
 ラスさんの力で海の上を駆け抜け、たどり着いた船で俺の待っていたのは満面の笑みを浮かべたエルメスさんでした。

ええ・・・その後のことは思い出したくありません。
簡単に言うとこれでもかってほど、ボコられたんですがね。
依頼人の娘さんが止めてくれなけば、鮫の餌になってるトコでした。

・・・え?ウィントさん?
何でその二人が今ここにいるかって?

いや、さすがにここまでなった以上はどっちかを売り飛ばすってのは不可能でしょ?
エルメスさんを売れば、冒険者に多くの敵を作りますし、このお嬢さんを売ったとしても上流階級に敵を作ることになります。

それに犠牲にならなかった方も一生後味が悪いと思うんです。

ああ。だからって、俺らが損をコくのも嫌ですよ。
だからね。ここにいるみんなで幸せになろうと思うんですよ。

そこ・・・いつものはったりだろって言う顔をしないように。>アーディ

なーに。簡単なことですよ。作戦としてはですね・・・

(以下、緻密な作戦内容が説明される。)

「エゲつないな。」

エルメスさん。何を今更って言葉です。
・・・・いやぁ、明日が楽しみですねぇ。
 
ドツキ漫才
バリオネス [ 2002/09/10 23:27:15 ]
 ゴミ置き場から助け出されて、とりあえず走る。
走りながら簡単に自己紹介を済ませ、やっぱり走る。
そして、私の使い魔が空から降りてきて、我々の周りを回り始める。
「ちょっと待て。」
「ぐげっ!」
不意にアルファーンズに後ろから首を絞められる。
どうやら彼は私がエルメスの行方を知らない事に気がついたらしい。
私は突然棒倒しを始め、杖の倒れた方向を指し示す。
「あっちだ!」
そういった瞬間、その場にいた全員から”容赦無いツッコミ”が入れられた事は言うまでもない。
 
裏稼ぎのテンマツ
コーデリア [ 2002/09/11 2:37:51 ]
 あ〜あ、お姫様、見つけられちゃったよ〜。
ここで顔を合わせたくないのよね〜。
ヤサ男が睨んでるし〜。
あんたたちがぁ、見つかったのはぁ、あたしのせいじゃないわよ。悪いのはぁ、コイツとコイツ(←ラスとケイド)

あっ! 何やってんのよぉ。
なんで指輪返しちゃうのよぉ。それはあたしの(むがっ!)(←ラスに口を塞がれている)

なんだかんだやってるうちにね〜、ケイドとかいう人が解決策思いついたみたい。
でもぉ、作戦って何よぉ。
あたしの稼ぎはどうしてくれるのよぉ。
ビンボーはイヤなのよぉ。ご飯が食べられないのよぉ。
あたしのほうも解決しなさいよぉ。
セツジツなのっ。マジでっ!


あたしは、向こう一週間のご飯をラスにおごってもらうことになった。

・・・ってゆーかぁ、たかったのよ。
 
作戦実行
エルメス [ 2002/09/17 23:30:23 ]
 すっきりとシンプルな白いドレス。
あまり嫌味過ぎない程度の化粧。

…………………うぜぇ。


ここは見合いの場。
ケイドの考えた台本通り、アタシはお嬢様の代理で見合いに出る。
相手の男はそれはもう直視できないような…は、ははっ、いくらいいとこの坊ちゃんでも、こりゃ誰だって結婚嫌がるわなぁ…。
できるだけ精一杯の笑顔で対応。 あーもー、趣味の話なんてどうでもいいっつーの…。

だが、台本の通りに行けば、もうすぐ……ああもう、早くしてくれ!!


(その時、ドアの外がなにやらガヤガヤとし始める)


…おっ、もしかして来たか来たか!?

「…どうされました? なんだか落ち着かないご様子ですが?」

あ…あぁいえ!何でもないですわ、う、うふふっ。
 
顛末・展開される作戦・混乱する舞台裏
バロウズ・エラザール(依頼人) [ 2002/09/18 0:36:03 ]
 結局、娘は戻ってこなかったわけだが・・・

ケイドと言ったか。
少々高く付いたが、あの連中に頼んだ意味はあった。
やつらが連れてきたエルメスという娘、少々粗雑なところを除けば私の娘と瓜二つだからな。

大人しくしろ、可能な限り口も開くなと言い含めておいたから、今もうまくやってるものと思うが・・・。

なんだ、冒険者が訪ねてきただと? 金ならもう払ってやっただろう。
違う冒険者? 娘を連れてきた?
それならすぐに・・・いや、だめだ! 今はまずい! どこか別室に・・・

なに、屋敷に入ってきただと!?
止めろ! 見合いの場に娘を入れさせるな!

おしまいだ・・・
 
おしまい
主催者R [ 2002/12/18 0:09:18 ]
 
 
(無題)
管理代行 [ 2004/11/27 4:20:19 ]
 このイベントは既に終了しています。