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どきどき★遺跡探索ピクニック
− [ 2003/05/22 23:51:26 ]
 (冒険ガイド「遺跡探索ピクニック♪」参照)

酒場で出会い、即席のパーティを組むことになった人々。
パーティの行き先は、遺跡。……とは言え、オランの地下に広がる遺跡。と来れば、荒らし尽くされ、枯れ果てているというのが、周囲の冒険者達の一般的見解。

もちろん、彼らもそのことは知っているわけで。
誰も知らない入り口を見つけたとか。
未知の地図を発見したとか。
そりゃもう大儲け間違いなしの情報を密かに手に入れたとか。
そんなことは全然まるっきりこれっぽっちもありません。

それぞれがそれぞれの目的のために、潜ります。
さて、収穫は何になるのでしょう。……っていうか、収穫があるんでしょうか?
 
お弁当持ってGO
グレアム・コール [ 2003/05/22 23:53:19 ]
 <朝>

はーい、みなさんお揃いですねぇ。
じゃあ、気を付けて参りましょうぅ〜〜。
あ、お弁当はちゃぁんとありますから、心配しないでくださいね(うふ)。

あ、ディーナさん。ランタンの油は十分ですかぁ?
ええ、遺跡の中でメモを取るには、やはりランタンの明かりでないと。
いえね、松明でも十分ではあるんですが、やはり、松明では明るさに劣ることと、炎が揺らぐことで、手元が暗くなりがちで……。
精霊使いの方は、松明のほうが火蜥蜴さんを呼び出しやすいらしいんですがねぇ〜。

入り口ですかぁ? 実はわたくし、「馴染みの」入り口というものがありまして(えへ)
いえね、太陽丘の真下にありまして……ええ、ラーダ神殿の麓ですよぉ。
いつも、新人の神官さんたちとそちらから……。

「……おっちゃん。いくら、枯れ果ててるのがわかってるとしても、そこまであからさまにわかりきってる入り口はどうかと思うぞ」

おや、アルファーンズさん。
確かにそうですねぇ。とは言え、わたくし、その他にはあまり……。

「私もオランに来て日が浅いですから……」

と、ディーナさんが視線を巡らした先は、草原妖精のレセトさん。ぴっ!と手を挙げてらっしゃいます。お可愛らしいですねぇ(ほにゃ)

「レセト、知ってるのん! あんねー、ハザードに注ぐ下水の脇に、寂れた点検用の扉があるのん」

詳しくお聞きいたしますと、何度か新人の盗賊さんがそこに潜ったことはおありとか。
ただ、途中で大きな鼠なんかが出てきて、盗賊さんたちはいつもそのあたりで引き返すとか。
かといって、そういった鼠たちを倒せる方々は、そこにはあまり潜らないとか。

ハザードに注ぐ下水。
ああ、そのあたりですと、太陽丘の麓とはまた違った様式が見られるかもしれませんねぇ〜(うふふ)

アルファーンズさん、ご存知ですかぁ? あ、ディーナさんはご存知だと思うんですが、
古代建築の場合、地下部分の石組みには、大別して3つの形式がございますぅ。
1つは、カストゥール中期によく見られた、リノアス様式というものでして、石そのものの縦横を1:3に整えましてね、それを積み上げる際に(延々)
 
習慣は恐ろしい
アルファーンズ [ 2003/05/23 19:42:17 ]
 〈まだまだ朝〉

「ここで注目すべき点は・・・・・・」
 よし、レセト。その点検用の扉とやらに案内頼むぞ。
「わかったのねん」
「あの、アルさん。グレアムさんが・・・・・」
 ああ、大丈夫。全部聞いてたらきりないから。勝手に喋らせとけば、聞いてなくても気付かないって。(酷)ま、ときたま鋭いことを言ったりするから、耳を傾けとくことに損はないんだけどな。
 それより、ぼさっとしてたら日が暮れるし、そろそろ行こうぜ。グレアムおっちゃんも行くぞー。
「ああ、はいはい。申し訳ございません。それでですね・・・・・・(歩きながらも延々)」


「到着なのねん」
 ほほう、ここか。こりゃまた随分寂れた様子で。扉は・・・・・・。
「ありました。これでしょう?」
 おお、それだそれだ。やるじゃん、ディーナ(←いつの間にか呼び捨て)
 鍵とかはねーな。最初っから無いのか、取れたのか。ま、どっちでもいいや。
(ぐい←ノブを引っ張る)(ぎぃぃ←開いた)・・・・・・案外あっけないな。
「はうっ」
 どーした、ディーナ。変な声だして?
「い、いえ・・・・・・ちょっとにおいが」
 ・・・・・・ああ。そーいや下水だもんな。何かもう慣れてて気付かなかった(笑)
 んじゃ、さっそく潜るか。
(しゃがんで背中を向ける)レセト、乗れ。
「了解なのねん。よっと」
「あの、なにを・・・・・・?」
こいつらグラランちっこいから。下水とはいえ、深いとこは深いからな。はまってもらっても困るし。
それに、グラランの一匹くらい乗っけたって重くもなんとも・・・・・・いだだだ。
「一匹ってのは失礼なのねん」
 分かったから髪を引っ張るなっ!
・・・・・ともかく、さっさと行くぞ。おっちゃんはランタンよろしく。

(ざぶざぶざぶ←汚水に躊躇なく足を踏み入れ、さっさと歩き出す)

「あ、あのっ、あのっ」
 ん? どーした、そんな顔して?
「その・・・・・・・・・泥が、下水が・・・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・慣れってのは怖いよな(ほろり)
(躊躇するディーナを見やり)あー・・・・・・とりあえず。水が無くなるまで、ナスねーさん(←NPC戦士。ガイド参照)にでもおぶって貰うか?
 
初めの第一歩
ディーナ [ 2003/05/24 1:28:38 ]
 <とりあえずまだ朝>

 冒険に出ると、書物ではわからない色々なことが勉強できる、というのは、初めてのゴブリン退治でもわかっていたことなんですけど……うう、まさか下水の臭いについて勉強できるとは思ってもみませんでした……。
「とりあえず、水がないところまでナスねーさんに負ぶって貰うか?」
「ディーナもレセトと私と一緒なのねん」
 あ、もうアルさんとレセトさんは下水に入っちゃってるんですか……。正確に入ってるのは、アルさんだけですけど……。
 ちらっと隣を見ると、ナスさんが溜息でもつきそうな顔で見下ろしてますね。確かにナスさんでしたら、私を負ぶうこともできなくはないでしょうが……。

 いえ、大丈夫です。一人で行けます。こ、こ、これぐらいで躊躇っているようでは、とても、一人前の冒険者にはなれないですからね。
 レセトさんの笑顔に応え(←かなりぎこちない)、遺跡探索の初めの第一歩を踏み出すべく、片足を下水につけようとして……下水の中の地面に足がつく前に靴に染み込んできた水の感触が気持ち悪くて足を引いてしまいました(汗)。
 わ、我ながら情けない……。みなさんの溜息が聞こえてきそうです。
「まったく、しょうがないお嬢さんだね」
 溜息とともに、ナスさんが私の前にしゃがみました。ちょうど、さっき、アルさんがレセトさんにされていたのと同じように。
「ほら、乗りなさい。今日は日帰りなんだから、ノンビリやってる暇はないんだよ?」
 あ、あの、でも、靴が汚れちゃったから、負ぶっていただくのは……。
「アタシがそんなの気にするように見えるかい? いいから、さっさとしなさいよ」
 申し訳ありません(汗)。そこまで言われては断ることもできずにナスさんの背中に負ぶってもらいました。ざぶざぶと音を響かせながら……いえ、正確には、グレアムさんの建築に関する薀蓄を響かせながらしばらく進むと、ようやく水のない辺りにやってきました。
「ありがとなのね」
 どうもすいませんでした。
 アルさんの背中からひょいっと元気に降り立つレセトさんとは対照的に、私は自分で歩いてもないのに、自分が情けないやら、ナスさんに申し訳ないやら、妙に疲れちゃってました(汗)。
「何を落ち込んでるのさ。アンタはこれ(ディーナの杖に手をやり)で頑張ってくれればイイじゃないか」
「そうだよ、気にするな。ディーナにはそっちの力があるんだからさ」
 な、ナスさん、アルさん……はい。ありがとうございます。
 私、頑張りますね(杖を握りなおす)。

「みんな気をつけて。奥に何かいるのねん」
 レセトさんのやや緊張した声が届いたのは、丁度、その時のことでした。

(ナスについてガイドにて設定追加)
 
今日の目的は…?
レセト [ 2003/05/25 2:26:18 ]
 <更にまだ朝>

 奥からなーんか、きぃきぃ鳴き声が聞こえるのよ。
 みんな、気ぃつけてなのねん(ちゃきっとダガーを構える)。
「な、何が出るんでしょうか」
「鳴き声からして、鼠か蝙蝠か…。ま、大丈夫だろ」
 不安そうなディーナに、アルのにーちゃんが声を掛けてるの。そだねー、数が多いと大変だけどねん。
 みんなでこっそりと奥に向かう。鳴き声はあの角の向こうから聞こえるのよ。
 レセト、ちぃとこっそり覗いてくるねん〜。
「お気をつけて〜(ほにゃ)」
「流されるんじゃないよ、ちびっこ」
 見くびらないで欲しいのー。レセト、流されたりしないのよんっ。
 こそーり、こそーり……(ひょい)。
 んーと、暗くて見えづらいの…。あ、こーもりさんだねん。お昼だから寝てるのねん。
 早速みんなに報告ー。脅かさないようにゆっくり戻るのよ。
 こそーり、こそーり……あ(どた)。(←転んだ)

 キィッ!キキキ!(ばさばさばさ)

 きゃー、起きちゃったのーっ!(汗)
「何やってんだよ、この馬鹿ー!」
 そう怒鳴られながら、皆でこーもりさんを駆逐したのん。
 でも、やっつけてる途中に流されそうになっちゃったのよ。危ない危ない。

 お次は、ねずみさんに会ったのん。
 ねずみさんはいっぱい噛んでくるし、レセトちっこくてすぐたかられるから、あんまり好きじゃないのよん。
「あぁ、メモを囓らないでください〜」
「いでででてっ。指噛むなーっ!」

 お次は……ゴキブリさん。
 レセト、ゴキブリさんにはちょーっといい思い出ないのよん〜〜(汗)。
「……っきゃー! ご、ゴキブリー!(半泣き)」
「あー、もう! いっそ焼き払って…」
「な、ナスねーさん、それは勘弁!」

 …………………………。
 ……えっと、今日って下水道掃除のお仕事だっけ?
 
昼食
グレアム・コール [ 2003/05/25 23:54:58 ]
 <ようやく昼>

(たくさんのメモを片手に)
今日のお仕事ですかぁ? いやですよぉ、レセトさぁん(ほにゃ)
今日は、お仕事じゃなくて、お勉強の日です。

いいですかぁ? コウモリが出てきたところは、壁の石組みがこのように……(メモとスケッチを見せ)そして、鼠が出てきたところでは、このように変化してまして。
これは、時代の変遷による組み方の変化が如実に現れてるんですねぇ。
そうですそうです、つまりコウモリ部分より鼠部分のほうが古いということで(へにゃ)

とりあえず、ナスさんがゴキブリ焼却を思いとどまってくれたおかげで、ひとつ発見がありましたねぇ。
いえ、荒らされ尽くしてるとは思うんですよね。なにせ、こんなに近場ですからぁ。
でも、あれは紛れもなく古代遺跡へと繋がっている通路だと思いますよぉ。

ここからさらに地下へと向かう古い石階段。
ええ、特筆すべき点は、その階段の石の組み方は、鼠部分の壁よりも更に古い作りだということです。

(ゴキブリの死骸を片づけ)
……ところで、少し早いですけどお昼にしましょうかぁ(えへ)
ここは一段高くなってますから、床も乾いてますしぃ。
あ。お茶が入りましたねぇ、ありがとうございますぅ、アルファーンズさぁん。
そう、その携帯用の炉、使いやすいでしょう? ラーダ神殿の“発明の灯”部門にいる友人が譲ってくれたんですよぉ。ランタンを改造したみたいなんですけどねぇ。

えぇと……昼食が済みましたら……手順は?(じっとアルファーンズを見る)

「……おっちゃんが仕切ってんじゃなかったのかよ」

いやですよぉ(手ぱたぱた) わたくし、いつも「ついてまわるだけ」なものですからぁ(えへ)

「………………」×人数分(本人除く)

「あー……とりあえず、レセトに階段の床は調べてもらう。だからレセトが先頭な。んで、二番手にナスねーさん、頼んでいいか。ねーさん、精霊使いでもあるだろ。妙な気配がないかちょっと見て欲しい」
「妙な気配ってのはアレかい。不死者とかそういうのかい」
「まぁな。街なかに近いし、そんな心配はないと思うが、用心するに越したこたぁない」
「OK、んじゃアタシが二番手ね。おっちゃんと嬢ちゃんを間に挟んで、あんたがしんがりだね」

さすがにてきぱきしてますねぇ、お二人ともぉ。
では、手順も決まったことですし、お昼の続きを……おやぁ、どうしました、ディーナさん?

「あの……遺跡って初めてで……私は何をすれば?」

戦闘になったら、邪魔にならないようにさがるのが一番大事ですよぉ(ほにゃ)。

「……そりゃそうだけどぉ。おっちゃん、他にももっと言うことあると思うのん」

ああ、そうでしたねぇ。えーと……1番、邪魔にならない。2番、出来れば手助けする。3番、ひょっとしたらフォローも出来るかも。……このくらいですかぁ?

……アルファーンズさん? 今、何か仰りたいようなお顔じゃありませんでしたぁ?
何でもない、ですか。ええ、それならいいんですぅ。

(ぽむ★)お茶が冷めてしまいますねぇ。さ、どうぞ、サンドイッチですぅ〜(配り始める。ただし、下水の臭いが充満する中)

(PL注:NPC・ナスに設定追加。ガイド参照)
 
ハプニング
アルファーンズ [ 2003/05/26 22:10:44 ]
 <昼はまだまだこれから>

 リアンさんの美味しい昼食をありがたく頂いたことだし、さっそく例の階段を下るか。
レセト、抜かりはないな?
「おっけー。ばっちぐーなのねん」
よし、階段には何も無くても先になんかあるかもしんねーから、隊列はさっき言ったとおり。
荒らされてようがどうだろうが、俺とグレアムおっちゃんの見立てでは遺跡みたいだからな。油断は禁物だぜー。
ランタンはナスねーさんまかした。
「あいよ。まかしときな」
ディーナも、そんな硬くならないでいいから。出ても、せいぜいブロブくらいなもんだろ。
「ははは、はいっ」
よし、じゃあれっつゴー。グレアムおっちゃんも遅れるなよ。
「わかってますよぉ。それでですね、この階段の特筆すべき点は古いつくりだけではなく・・・・・・」
・・・・・・あー、はいはい。(←聞いてない)


 ふーむ。やっぱ、もう人が入ったって感じだな。
「でも古代王国の遺跡には違いありませんよ。さすがグレアムさんとアルさん、想像通りでしたねっ」
あんまりはしゃぐなよー。あらされてても、罠くらい残ってるかもしんないし。
「とりあえず正攻法(訳:扉を順に片っ端)で行ってみましょうかぁ?(ほにゃ)」
ま、それが妥当か。レセト、よろしく。
「まっかせるん。・・・・・・やっぱ、鍵開いてるん。もう誰か手つけたみたいなの」
んじゃ・・・・・・ここはナスねーさんと俺が前で開けるか。依存は無いよな?
「ない。罠が無い以上、魔物の可能性を考えればアタシらが前なのは順当さね」

(がちゃ←手をかけた) (ぐっ←心なしか力んで押す) (ばきっ←扉がノブごと外れた)

どわぁぁあっ!?
「わっ、馬鹿っ!」

どんがらがっしゃーん(←思わず空いた手でナスをつかむ。更にそのナスに巻き込まれたディーナともども、三人もみくちゃで部屋に倒れこむ)
ばりんっ(←ランタン割れた)

「真っ暗なのねんー」
「きゃ、な、なにがおこったんですかー!?」
・・・・・・俺が悪かった。非を認めよう。だから少し落ち着け。

「大丈夫ですかぁ、アルファーンズさん、ディーナさん、ナスターシャさん?」
ああ、今思えばなんか扉が湿気てたような気がしたさ。大丈夫かなーとは思ったけど、こうも簡単に腐り落ちるとは思わなかったさ。
「アルのにーちゃん、言い訳してるなんて随分余裕みたいなのねん」
「アタシも大丈夫だ。それより、灯りが・・・・・・アタシはなんとかなるが、そっちはつらいだろう」
 そっか、そっちの方が大問題だ。真っ暗で何にも見えん。魔物がいる気配がしないだけ、ラッキーってとこだな・・・・・・。
ディーナ、《灯り(ライト)》の魔法よろしく。
「ああああ、ああ、アルさーん・・・・・・」
どーしたんだ、そんな震えた声だし・・・・・・まさか、怪我したのか!?
「ちち、違いますぅぅ・・・・・・」
じゃあどうした・・・・・・?
「ななな、なんか手に、<b>ぐにゃっと</b>した感覚がいっぱいあるんですけどぉぉ」
・・・・・・そういえば、何か妙にやらかいモンが手に当たってるよーな。ってか、這いずってるよーな?

・・・・・・・・・ともかく、魔法頼む。暗くても、唱えるくらいできるだろ?
 
好き嫌い
ディーナ [ 2003/05/28 1:13:45 ]
 <昼まっさかり(謎)>

 あいたた……なんだかよくわかんないけど、コケちゃったみた……え………(全身が凍りつく) こ、こここの感触……ぐにゃっとしててヌメヌメしててなんだかむずむず動いてて……もしかしてもしかしてもしかして…………!
 で、でも、さっきの衝撃でランタンが壊れてしまったせいで辺りは真っ暗で何も……。
「ともかくライトの魔法頼む。暗くても唱えるぐらいできるだろ?」
 で、でき、でき、できるにはできるんですけど……この感触が……。
「大丈夫だよ、何でもない。ナメクジがいるだけだから、安心して魔法使ったらいい」
 …………。
「うえ、ナメクジかよ、気持ちわりぃ……。ところで、ディーナ、さっさと立ち上がってくれない? 重いんだけど」
 …………い。
「……い?」
 ……い、いいい、いやぁぁぁぁぁっ!!
「ど、どうしたのさ、いきなり!?」
「アルのにーちゃん、どさくさに紛れて変なとこ触っちゃダメなんよ」
「誰がこの状況で、んなことするか!」
 な、ナメクジ……ナメクジ、な、なめ……。
「おやおや、ディーナさんは、ナメクジが大の苦手のようですねぇ。女性らしくてなんとも可愛らし……」
「おっちゃん、和んでないで、なんとかしてくれよ」
「おっと、そうですね。失礼しましたぁ」
 に、逃げ、逃げ……。(立ち上がろうともがくが立ち上がれてない)
「お待ちください、ディーナさん。(暗闇でも、声ですぐ場所が判って肩を捕まえられる) ラーダよ、力をお貸しください(サニティを唱える)」

 あ……今まで真っ白だった目の前が急にハッキリと……。
 す、すいません、みなさん!(慌てて立ち上がる) 急なこととはいえ、こんなにも取り乱してしまうなんて……我ながら情けないです……。(言いながらもナメクジのほうから逃げている。その間にアル、ナスも立ち上がる)
「ああ、落ち着かれましたねぇ、良かったですぅ。ラーダよ、お力添え、感謝いたします」
「ホントに良かったよ。アンタが魔法使ってくれなきゃ、アタシはまだウィスプ呼び出したりできないからね」
 あ、ま、魔法、ライトですね。少々お待ちください。えーと、どこに明かりをつけましょうか……。
「アタシが基本的にいつも前歩いてるし、ランタンもアタシが持ってたんだし、これにでもつけてもらえるかい?(予備のダガーを抜く)」
 わかりました、では……(ライトの魔法)
「ようやく、周りが見えるようになったのん」
「(明るくなった室内を見回して)やっぱり、特に何もいないみたいだ。しかし、そうだから良かったようなもんの……ディーナって、さっきのゴキブリのときといい、結構怖がりなんだな」
 も、申し訳ないです……。
「何も謝ることじゃないさ。苦手なもんは誰にだってある。それに、今のはどっちかってーと、こっちの坊やの責任だろ?(アルの頭に手を置く)」
「ええい、人の頭に手を置くんじゃない。っていうか、坊やって呼ぶな。(ナスの手を払う)……まあ、でも、確かに今のは俺の不注意もあった、気をつけるよ」
 わ、私も次からは、取り乱さないようにします……。
「まあまあ、お二人とも、そうお気を落とさずに。次は頑張れば良いのですよぉ(ほにゃ)」
 グレアムさん……ありがとうございます。

「あれ、何か音がするのん、みんなこっち来て」
 と、部屋の外に待機してらしたレセトさんの声がかかります。明かりを掲げるナスさんを先頭に部屋を出てレセトさんの指し示すほうに視線を送ると……さっきまではドタバタしていたので聞こえなかったのですが、確かに「カサカサ」という音が聞こえてきました。
 ナスさんが音の方向に向けてライトのついたダガーを高く掲げると……暗闇の向こうから出てきたのは一匹の巨大ムカデでした。
「ナメクジの次はムカデか。ゲテモノばっかだな」(ショートスピアを構えながらナスの隣に並ぶ)
 ……。
「アタシはナメクジなんかより、こういう足がうじゃうじゃしてるほうが嫌いだね」(愚痴を言いながらもダガーを足元に置いてブロードソードを抜く)
 ……。
「ま、多分、こいつ一匹ぐらいなら、俺とナスねーさんでなんとかなるだろうから、みんなはさがっててくれ」
 ……。
「おい、ディーナ? もしかして、ムカデもダメなんて言うんじゃないだろ……」
 あっ、ようやく思い出しました。(ぽむっと手を打つ)
「へ?」(途中で遮られてぽかんとする)
 巨大ムカデ、正式には、ジャイアント・センティピード。深い森や洞窟などでは、割と珍しくない怪物ですね。毒を持っていまして、これにやられると3日は動けませんので注意してください。基本的には、単体から複数で活動してることが……(ぺらぺら)
「……ムカデは大丈夫なんだな……」
 え……? あ、はい。だって、ムカデなんて、故郷の田舎じゃあ、珍しくも何ともないですからね。(にっこり)
 で、えーっとどこまでお話しましたっけ? あ、そうそう、活動なんですけど……(ぺらぺら)
「ディーナもグレアムのおっちゃんみたいになっちゃったのん」
「……わかんねーな、このねーちゃんは……」(溜息)
 
レセト [ 2003/05/29 6:41:01 ]
 <昼過ぎ>

ムカデさんは、ディーナが蘊蓄ってる間にあっさり倒されたの。
はやーいね〜。

んで片っ端からドア開けてってみたのん。その間に崩れたドアは2つ〜。
今度は流石に、一緒に中に倒れ込んだりはしなかったの。
がくしゅーしてるんだね、アルのにーちゃん(←失礼)。

で、扉の中にはねずみさんが居たり、からっぽだったり、単なる物置だったりと様々だったのん。
そん中のひとつに、本が詰まった棚がいっぱいあったトコがあったのよ。

「おぉ!? まさか古代王国期の書物!?」
灯りで照らされた室内を見てアルのにーちゃんが叫んだのん。
近くで叫ばないで欲しいのよ。うるさいのねん(耳塞ぎ)。
「おやぁ〜? どうやらそのようですねぇ。えーと、本棚が…(数え中)結構ありますねぇ(ほにゃ)」
グレアムのおっちゃんも心なし…どころじゃなく嬉しそうなの。
「え、本ですか!? どんな知識が記されているのでしょうか…!(興奮中)」
ディーナは言うまでもなくなのねん。
「あたしはあんまり興味ないねぇ…。でも高値で売れるしね」
ナスは知識よりお金なのかなん? でも、レセトもどっちかとゆーと、ナスと同じ意見〜。
んじゃ、早速捜索〜。だけど、レセト古い文字は読めないから、読める人達お願いなのねん。

いっぱいあるから時間掛かるかな? と思ったけど、あっさり終わったの。
「ぜ、全部時化ってて読めません〜」
「一冊くらい無事な本は無いのかー!」
「はぁ〜、残念ですぅぅ(がっくり)」
3人とも意気消沈なの。
みんな元気出すのよ〜。期待ってのは時たま外れるもんなんだしぃー(←慰めにもなってない)。
「ほら、無いと分かったらさっさと次行こうじゃないか。何度も言ってるけど日帰りなんだよ?」
ナスの言葉で部屋から外に出たけど、諦めきれない様子なの。歩きながらぶつぶつと言葉が漏れてたの。
「あー、思わぬお宝が手に入るとでも思ったのにっ」
……一番諦め切れてないのって、ナスなのかなん?

ま、気にせず次に行こうなの〜。
 
行き止まり?
グレアム・コール [ 2003/05/29 23:49:39 ]
 <遅い午後(多分)>

はいぃ〜〜次ですねぇ〜〜(しょんぼり)。

「でも行き止まりなのねん」

はぅあっ!?
こ、これは猛烈な盲点でした。『次』がなければ、次にはいけないではないですかぁ〜〜。

「ま。オランの地下だし。こんなもんなのかもな。もともと期待もしてなかったからいーけどよ」
「あ、でも……私、昨夜、地図を見てたんですけれど。ええ、オランの地図です。ハザードのさっきの位置から、北東のほうにこう進んできた、ということは、王城からは離れていくことになりますよね? 王城が一番先に建築されたんでしょうから、王城の付近は何十年も……ひょっとしたら何百年も前から掘り返されてるかもしれませんけど、こちら側なら……」

ディーナさん! 素晴らしい! ああ、研究熱心な貴女を、きっとラーダ様も見守ってくださるでしょう(感涙)。
けれど……ああ、けれど、残念なことを申し上げなくてはなりません(しくり)。
確かに王城からは離れているんですが、ここはまだ旧外壁の内側なんですよぉ。建国時には住宅地とされていたあたりで……。

「ほら、チビ。何やってんだい。とりあえずここはもう出て……」

聞こえてきたのはナスさんの声。チビと呼ばれたのは、アルファーンズさん……ではなくて、レセトさんですねぇ。

「レセトお手柄なのん! あんね、この壁だけ反響が違うのねん。レセト、おっちゃんやディーナのウンチク聞くの飽きたから、壁叩いてたのーん」
「でかした、レセト! 隠し扉かっ!?」
「違うと思うのん。だって、扉はないのねん。ただ、奥が空洞になってるのがわかるだけ」

おや、この壁……奥を空洞にするような作りではないですよぉ。そもそも、壁の組み方というのは、内壁と外壁とでは使う石からして違うというのが相場でして、また、扉を設置する際の技術も考えますと……(延々)

「奥を空洞にしないのが本来だとしたら……ああ、先ほどグレアムさんが仰ってましたよね。昔の住宅地だと。だとすると、遙か昔にここに作られた館の地下室が隣合っているという可能性はありませんか?」

つまり、扉もまた2種類あるわけなんですよ。ええ、もちろん至極大雑把に分類しての話ですけれどね。外用の扉と内用の扉ですね。そもそも設置方法からすると、まず、扉には枠と見込みというものがありまして……(ノンストップ)

「でかした、ディーナ! そうだ、きっと、建国時の住宅の地下室を作る際に、本来は何かで埋まってたあたりを地下室として掘って……んで、壁だけ残されたってこともあるよな。レセトが叩いて判るくらいの反響だ。ナスねーさんなら壊せねぇかな」

ということはですね。組んだ石の1つ1つのサイズが問題になってくるわけなんですよ。もちろんそれは、表面に見えているサイズだけではなく、厚みが重要ですね。とは言え、オラン建国時ということになりますと二重壁という……(どこまでも果てしなく)

「壊すったって、得物が……そうだ、さっきの本棚、妙に立派だったな。金属の補強も入ってる本式の書棚だった。あれを使うか」

と、これまでを踏まえまして。
つまり結論としては……………おやぁ? みなさん、どこへ?(きょろきょろ)
 
ご対面
アルファーンズ [ 2003/05/30 20:36:31 ]
 《もうすぐ日暮れ近そう》

(グレアムをほっといて本棚の部屋へ向かうナスにまとわりついてる)
 本棚・・・・・・確かにあれは重さも強度も、破壊槌代わりに使うのはいいと思う。だけどちょっと待て、あれだって古代王国期の貴重な財産なんだぞ!?
「お宝とは変えられないだろ」
「そうなのねん。あの壁の向こうが宝物庫って可能性もあるん」
 ああっ、だからアレも好事家の間ではそこそこの価値になるんだよ! わかるだろ、売れるの! 金になるの!

(ぴく)(←しばし動きを止めるナスとレセト)

「はうー。わかってくれましたかぁ」
 まったくだ。アレの価値を分かるのは、俺とディーナくらいだもんな。
「わたくしもわかりますぅ。専門ではありませんが、おそらくあれは古代王国中期あたりの作品ですね。ぱっと見でしたので詳しくはわかりませんが」
 あ。グレアムおっちゃん、来たのか。
「ひどいじゃないですかぁ。先に行ってしまわれるなんて」
 だって、呼んでも無反応だったし。

(そんなことをやってる間に、何かを決めたらしくすたすた歩き始めるナス)

 ああっ、だから待て! さっき言ったことがわからんでもないだろー!?
「それはそうだけど、アタシは壁の先にもっと凄いものがあるってことに賭けることにしたよ。本棚を売るにしても、保存状態が悪けりゃ二束三文にしかなんないんだろ?」
 ・・・・・・・・・それはそうだが。いくら少しくらい腐ってるからといって俺はみすみす古代王国期の遺品を(どっこらせと本棚を抱えるナス)
・・・・・・って、ああっ!
「結局、こうなっちゃうんですね・・・・・・」

「どうしたんだい、やっぱり抵抗があるのかい?」
ああ、そりゃあな。でもま、俺も男だ、この先にもっと凄いものがあると信じてみようじゃねーか!
「よく言ったのねん、アルのにーちゃんは男の中の男なのねん。さ、どかーんと一発」
って、俺も手伝うのか!?
「ええ、もうこうとなってはアルファーンズさんにも手伝っていただかないと。運ぶだけならまだしも、壊すのにナスさん一人では荷が重いですから(ほにゃ)」
ほにゃほにゃしてきっついこと言ってくれるな・・・・・・。
「おや。そんなきっついことをアタシ一人にやらせようってのかい?」
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
わかりました、手伝いますよっ!
「がんばってくださいねっ、アルさん!」
ディーナ、なんて邪念の感じられない声援なんだ・・・・・・(ほろり)

どごっ。どごっ(←壊してる)
どごーんっ(←無事、開通)

よっしゃあっ、開いたっ。・・・・・・あー、疲れた。
「お疲れ様です」
これで何もなかったら怒るぞ・・・・・・。
「・・・・・・その心配は無さそうですぅ」
「(ちょいちょい)アルのにーちゃん、見て見てなのん」
何だよ、少しくらい休憩・・・・・・・・・。

・・・・・・こ、こいつはっ!!
 
深い眠りと深い味?
ディーナ [ 2003/06/01 4:08:05 ]
 <夕暮れ>

 アルさんとナスさんで壊してしまった壁の向こう、お疲れで一息ついているお二人の間をすり抜けて、レセトさんがその奥を覗き込みました。それにグレアムさんと私も続きます。
 そして、同じく中を覗き込むと……そこは、明かりが不十分でよくわからないのですが、おそらく、私が寝泊りしている部屋などよりは十分な広さのある部屋で、なんと、所狭しと置かれた棚、棚、棚……。ただ、先程の棚(今では、槌代わりに使われてますけど)と大きく違うのは、中に収めてあるのが、本ではなく……私が両手いっぱい広げるほどの樽だということです。

「アルのにーちゃん、見て見てなのん」
「何だよ、少しぐらい休憩……(言いながらも壁の向こうを覗く)こ、こいつは!」
「どうしたんだい? そんな声出して……ん、これは……ワイン樽か?」
 これ……全部がそうなんでしょうか……。
「どうみても……50ぐらいはありそうなのん(部屋の中に入る)」
「そうだねぇ。しかも、こんだけ古いワインともなると、好事家がこぞって買ってくれるんじゃないの? こりゃ、壁壊して正解だったね(嬉しそうな口調で、レセトに続く)」
「お、おい、でもさ……(何かを言いかけるアル)」
「この崩れた壁の断面からするに、向こう側も古代王国時代のもののようですねぇ。見てください、この石の積み方を。先程までいた側は(ぺらぺら)」
 古代王国時代の方でもやはり、ワインを嗜んでおられる人はいらっしゃったようですね。しかも、この量……これをそろえるのは、並みのことではないですよ。(さりげにグレアムを無視する技術が身についた)
「いや、でもさ……(また何かを言いかけるアル)」
「あっ、みんな来て。向こうに何かいるのん」
 すでに部屋の奥のほうに行っておられたらしいレセトさんから声がします。みんなで慌ててそちらに向かいました。(さりげなくアルがほろり)

 そちらに向かうとレセトさんの姿があり、その向こうには……石でできた体を持つ魔法の命を与えられた番兵……ストーンサーバントが2体もいました。
「ちっ、さすがに古代王国時代のものとなると、こいつのお出迎えか」(ブロードソードを抜く)
「待ってなの!」(両手を大げさに振ってナスを止める)
 どうされたんでしょうか、レセトさん……?
「この子たち、全然動かないのんよ」
「あれ、そういわれれば……ここにあるワインを守ってるっていうのなら、とっくに襲ってきててもおかしくはないよねぇ」(毒気を抜かれた様子だが、剣はそのまま)
「古代王国時代のものだとしますと、命令が抜けてしまったとは考えにくいですよねぇ……」
 もともと命令が入っていないものだった……そんなものを作るわけはないし……。用が済んだものの命令を抜いてここに置いた……ってなんでわざわざワインの貯蔵庫に?(汗)

「難しく考えることじゃないさ」
 おや、アルさん……何か考えがおありでしょうか? 是非とも聞かせてください。
「この通路の狭さ、こんなとこで暴れられたら、そもそも守るべきワイン樽がダメになっちまうだろ? 恐らく、”正しくこの部屋に入る扉”の前に、護衛になる怪物とか罠とかがあるんだろうな」
 あ、なるほど……。通路には所狭しと棚が並んでいますが……棚と棚の間は人ならば、二人が並ぶほどぐらいしか空いてません。よく見ればストーンサーバントに至っては太い腕のせいで横に並ぶこともできていないぐらいです。これでは、確かに戦闘などは無理でしょう。
 正しく入る道、となると、正面のストーンサーバントの向こうに”階段だったものらしきもの”が見えますけど……普通に上るのは無理そうですね(汗)
「確かに、ここで暴れたら、最悪、棚が横倒しにってこともありうるからねぇ」(樽の乗った棚を見ながら剣を収める)
「でも、それなら、この子たち、なんでここにいるのん?」(首傾げ)
「多分、こういうことだろう……(下位古代語で)”この棚の一番下、右から二つ目の樽を取り出せ”」
 アルさんが口にしたのは、確かに下位古代語でした。ストーンサーバントなどに命令を与えるとしたら、これがもっとも一般的なんでしょうが……普通なら彼らは作り主の命令しか聞かないはずなのに……。
「うわぁ、こっちに来たのん!」(身構える)
「大丈夫だ、下がってろ」
「うむ〜〜? わかった」(しぶしぶ、他のメンバーのそばへ)
 全員でストーンサーバントの動きに注目していると、さっきのアルさんの言葉どおり、一番下の右から二つ目の樽を取り出しました。
「こいつ、棚の樽を取り出してるよ。ねぇ、アンタ、さっきなんて言ったのさ?」
「こいつが今やってること、そのままだよ。樽を棚から取り出せって命令したんだ」
 つまり、このストーンサーバントは……
「樽を運ぶために作られたものだったんですねぇ」
 確かに、このサイズの樽を運ぶとなると、人間よりもストーンサーバントのほうが良いでしょうねぇ……とすると、このストーンサーバントに与えられた命令っていうのは……
「そう。”指定された場所の樽を取り出したり、指定された場所に樽をしまったりしろ”、だろうな」
「じゃあさ、ここにある樽ってこいつら使って持ち出し放題なんじゃないの? これだけ古代のワインってやつがあればさ、かなりの金になるんじゃない?」(興奮気味)
「持ち出し放題ってことはないだろうな。多分、こいつらはこの部屋の範囲ぐらいでしか動かないだろうし」
 そうでしょうねぇ……少なくとも今まで歩いてきた行程をストーンサーバントに樽を持たせたまま歩かせるというのは、あんまり現実的じゃないですね(汗)
「じゃあ、これだけの宝の山、どーすんのさ? 見逃す手はないでしょ?」
「いや、だからな……(大きく溜息)……多分、これ、宝でもなんでもねーぞ?」

 ……え?
「どういうことなのん?」
「ワインってやつはさ、確かに寝かせてりゃ味に深みが出るってもんだけど、そりゃ10年20年って話であって、こんな何百年経ったかも判らないようなもん、深みどころか飲める代物ですらない」
「そ、そんなっ、せっかく金になりそうなもん見つけたと思ったのに……」
「嘘だと思うなら、近くの樽の栓を抜いて舐めてみな……いや、舐めちゃダメだ、臭いだけにしろ。でも、それだけで、これが宝じゃなくってゴミの山だってことが判るよ」
 アルさんの言葉とおり、ナスさんが近くの樽の栓を抜いて……動きが固まってしまいました。それから、同じように2つ、3つの樽を試していましたが、結果は同じでした……。
「ま、一つぐらいなら、それこそ酔狂なマニアに売れるかもしれないけど、飲めない以上、普通のワイン好きに売れるもんじゃないゴミだってことが判ったろ?」
 アルさんの言葉に、みんなの溜息(特にナスさんが大きく)が部屋に響きました……。
 
そろそろお終い
レセト [ 2003/06/02 21:44:08 ]
 <逢魔が時(何)>

 勿体ないのよ、勿体ないのよん〜。
「がたがた言うなって。飲めない物は飲めないんだから仕方ねぇんだよ」
 むー。仕方がないのよん(しょんぼり)。ワインがお宝じゃないとしたら、今回の収穫ってないのかなん。
「いやぁ、そんなことはないですよ〜。わたくし、古代王国期の石組みが沢山見れて満足ですぅ〜」
 それはおっちゃんだけなのよん。レセトはそれでお腹いっぱいならないのよ。
 にゅー、何だかお腹が空いてきたのよ。もう夕方ぐらいかなん。
「じゃあ何か? 金になりそうなのはさっきの本棚くらいなのかい?」
 さっき、ナスとアルのにーちゃんが壊しちゃったヤツだねん。
 他に幾つか残ってる棚は、確かめてないけど保存状態悪かったりしてるんかな?
「どうでしょう。ちゃんと調べてないから分からないですけど、良いもの残ってると良いですね」
 残ってないとすると、今日は収穫なっしんぐになるんだねん。
「んじゃ、残ってる棚調べてみるか」
 さんせーなのよ。れっつらごぉー(とてとて)。

「……んー、駄目みたいですね」
「こっちも駄目だねぇ」
「見事に痛んでますねぇ〜」
「無事な物はないのかー!」
 一応、一個だけ見つけたのよん。でもこれも微妙な気がするんよ。
「それでも多少は金になるし、全くの無駄足にはならずに済むわけだね」
 でもさん、でもさん。
「レセトさん、どうかしました?」
 これ持って来た道戻るのって、かさばるし面倒そうだねん。レセトが持つワケじゃないけどねん。
「やっぱり、力仕事はナスさんとアルファーンズさんが適任だと思いますぅ」
「おっちゃん、あっさり言うな…。確かにそうだけどよ」
「じゃあ、これ持って帰るとするかい?」
 そだねん。じゃあ今日はこれで終了かなん?
 レセトお腹空いたのよ〜。帰ったらお風呂入ってさっぱりして、美味しいもの食べたいのん。
「そうですね、私も早くお風呂に入って、いっぱい取ったメモの整理したいです(えへへ)」
 下水の臭いが染みついちゃってるしねん。ディーナは下水の臭いなれたのん?
「あ、そう言えばそうですね。慣れたというか、鼻が麻痺しちゃったのでしょうか」
「一日中潜ってましたからねぇ〜。そんなもんですよぉ(ほにゃ)」

 んじゃ、そろそろ帰るとするのよ。てったーいなのよん。
 
ささやかな結末とささやかな報酬
グレアム・コール [ 2003/06/03 1:38:44 ]
 <晩餐の金が……違った、鐘が鳴る頃>

「で、どうだ。おやっさん。正真正銘、古代王国期の書架だ! ぶっちゃけ、幾らになる!?」

 馴染みの店があると、そこで売り交渉を繰り広げるアルファーンズさん。
 ああ、そのストレートな物言いが素敵ですねぇ。
 わたくしなどは、どうにも押しが弱くて…………。

「でも、ちょっと痛みが激し(むぐ)」

 レセトさんが口走りかけたのを、ディーナさんとナスさんが両方から口を抑えてますねぇ。いや、素早い。しかも素晴らしい連係プレイですぅ。
 ……でも、そろそろ呼吸が出来なくなりそうなので、放してあげたほうがいいかもですよぉ?
 だって、ほら。ディーナさんったら、レセトさんの鼻まで抑えてますからぁ〜…(うふ)。

「(むぐぐぐぐぐ)」
「おいおい、そりゃねえだろ、おやっさん。どんな思いをしてここまで運んだと思ってんだい!?」
「ナスねーさんの言うとおりだぜ。こないだ、どこぞの好事家が欲しがってたって言ってたじゃねえか」
「これが古代王国期のものであることは、私とグレアムさんとアルさんと、3人が保証いたしますけれど。……駄目でしょうか?」

 アルファーンズさんとナスさん、そしてディーナさんまでが頑張っていらっしゃいますが……どうにも、ご店主の顔は厳しいままで……え〜……あ〜……あの、ですね。こうなったら、現金じゃなくて物でも良いのではありませんかぁ?
 ご店主のほうも、痛みが激……(こほん)、確たる取引先がいない今、大きなものを店先に置くからにはやはり、維持費もかかるでしょうし、そもそも、下水の臭いと汚れが…(げふん)あ〜……いえ、あの、ええ、多少はお掃除しなくてはなりませんしねぇ。


<帰途>

「ちぇー。シケた親父だぜ。もうあそこで本買ってやらん」

 でも、アルファーンズさぁん。あそこの品揃えはなかなか……ねぇ?(ほにゃ)

「ま、いいじゃないか。ロハじゃなかっただけマシさ。これで今晩のエール代くらいは出る」
「あー。レセト、串焼きも食べたいのーん!」
「あ、あの……それで結局お幾らに……?」

 アルファーンズさんが広げた手の中には……金貨が3枚。
 そして、携帯用のペンとインク壺。

「どーせ頭割りしたって1人30だ。豪勢にメシでも食おうぜ」

 ああ、それがいいですぅ。そして、その携帯用のペンとインク壺は? どうします?

「これ、あの店で売れ残ってたやつかもな。ち、シケてるにも程があるぜ、あの親父。……ちなみに俺はもともと自分のを持ってる」
「アタシゃ、そんなもん使わないよ」
「レセトには大きいのよん。小さいの、持ってるしぃ」

 わたくしも持ってるんですよねぇ。妻がプレゼントしてくれたものが……(でへへ)

 ということで。
 おや、全員一致ですねぇ?(ほにゃ、と笑って全員の顔を見渡す)
 では、アルファーンズさん、4人を代表して、どうぞ(笑)。

「ああ、ディーナ。初めての遺跡の記念だ。古代王国の宝物じゃねえけど。今日、大量にメモしたせいで、ペン先潰れてたろ? これ、使えよ」
「え? あ、あの……いいんですか?」

 いいんですよぉ。
 さて、では行きましょうかぁ〜〜。お風呂に行って、その後、酒場に集合しましょうねぇ。
 遺跡探索の成功を祝うためにぃ(ほにゃ)

<終了>
 
(無題)
管理代行 [ 2004/11/27 4:50:16 ]
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