探し人 |
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ムアウィヤー [ 2005/09/19 22:40:31 ] |
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| 盗賊のルカを追って仲間と東へ旅立って1年弱。見渡す限りの砂と暑い太陽はここでは見えないが、目を閉じれば何時で見ることが出来る。小生の身が持つ間は地の果てまででも探し出してやる。待っているがいい、ルカよ。神の名において、持ち出した宝物の代償としてその首を我らが神に捧げてくれる。 とはいえ、慣れない都市での探索は疲れる限りだ。情報屋にしてもツテもなく、たとえ居たとしてもとても信用の置ける奴ではなかった。聞くところによると、大概はそういう奴らが情報屋をやってるということだったが。それに、こちらの持っている情報も少なすぎる。せいぜい探している奴の名前と似顔絵しかない。これでは我らには少々荷が勝っていると認めざるを得ない…。何かいい手はないものか。 |
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手掛かり |
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ムアウィヤー [ 2005/09/19 22:42:55 ] |
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| 我らが南方へ旅立ってルカの祖父と思われる人物と話し込んでいる間、小生が頼んだ小柄なマスターのカーフも頑張ってくれたらしく、何やら手がかりを掴んだらしい。書き込みの筆跡を見ると若い男だろうか、ジルダードと言う名の者が頑張って探してくれていて、良い線まで行っているという。上手くいった暁にはしっかり労ってやらねばならぬな。
しかし、数ある我々の宝物(ガラクタ)の中でも、とりわけあのような邪悪な本だけを持ち去ったのかだけは小生にもわからぬ。神をも恐れぬ愚か者め。聞くところによれば、そうした古い書物を探し求める良識のカケラさえない学者、貴族共がこの街には居るらしい。恐ろしいことだ。今小生に出来ることといえば、どうか、あの書物の内容を実行せぬよう神に祈るほかあるまい。もし取り返すことができたのなら、焼き捨てるべきであろうな。
それとは別に、何故あの書物が小生の故郷にあることを知っていたかということも気に掛かる。確かに我らの祖先が砂に埋もれた遺跡の上に築いた村ではあるが、そこから拾い集めた危険な宝物(ガラクタ)が今でも保存されているなどと外に漏らしたことはない。それなのに、ここでは一部では知られているらしい。ということは、考えたくもないがどこかに保存された物があることを漏らし、ルカを導いた裏切り者がいるということなのか。
まだ何とも言えぬが、ルカを探し終えたとしても探索はまだ続きそうであるな。おお神よ、我らを旅の終わりへと導き給え。 |
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